採用担当者が検索する「職務経歴書」のキーワードとは 目立つDX関連
転職サイト上で、企業の採用者はどんなキーワードで人材を探しているのでしょうか。2020年に転職サイト「ビズリーチ」で採用担当者やヘッドハンターが検索した「職務履歴書」内のキーワードから、検索数が増えた言葉を調べるとデジタル関連だけでなく「休職」など意外な言葉もランクインしました。その理由を解説します。
転職サイト上で、企業の採用者はどんなキーワードで人材を探しているのでしょうか。2020年に転職サイト「ビズリーチ」で採用担当者やヘッドハンターが検索した「職務履歴書」内のキーワードから、検索数が増えた言葉を調べるとデジタル関連だけでなく「休職」など意外な言葉もランクインしました。その理由を解説します。
職務履歴書とは、求職者のプレゼン資料です。履歴書とは違い、決まった定型はありません。これまで経験してきた仕事や実績、そのなかで具体的にどのようなスキルを身につけ、今後のキャリアにどう生かせるのかなどを記しています。採用担当者は、職務履歴書に書かれたキーワードから、自社に合う人材を探し、アプローチしています。
223万人以上が会員登録しているビズリーチは、サイト内で企業やヘッドハンターが会員を検索する条件から、検索回数が100回以上のキーワードを抽出して調べました。サイトを利用している企業は、大手企業から中小企業、ベンチャーまで様々で、業種もITやメーカー、サービス業、建設業、コンサルティングなど多岐にわたります。
2020年1月~11月に検索数の多かったキーワードは以下の通りです。
2020年1月~11月と前年同期と比べたところ、「DX」というキーワードの検索数は2019年の27.3倍となりました。同じように前年と比べて検索数が増えたキーワードをトレンドランキングとしてまとめたものが次の通りです。
新型コロナウイルス感染症の拡大を機にさまざまな業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)に迫られ、DX関連のキーワードによる検索数が上昇したとみられます。実際に、ビズリーチでは2020年7~9月のDX関連求人が前年同期の1.5倍に増えていました。
DXといっしょに検索されたキーワードは以下の通りです。
このように2020年に検索数が増えたキーワードについて、ビズリーチが次の傾向が読み取れると解説しています。
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DXと一緒に検索されるキーワードを調べると、「IT戦略」「業務改革」など技術職に限らない領域の仕事ができる人材を求めている傾向が見えてきました。
「SaaS(Software as a Service)」と一緒に検索されるキーワードは「インサイドセールス」や「CS(カスタマーサクセス)」が多くなっていました。新型コロナの影響で、電話やWeb会議システムを使ったインサイドセールスや、サブスクリプション型のビジネスで個別顧客への働きかけを能動的に行うCSの重要性が高まりました。
また、「クラウド」と一緒に検索されるキーワードは「Azure(Microsoft Azure)」「GCP(Google Cloud Platform)」「AWS(Amazon Web Services)」など米巨大IT企業のクラウド製品名が多くなっていました。こうした製品を扱える人材を求めているようです。
2020年に検索が増えたキーワードに「休職」がランクインしていました。一緒に検索されるキーワードは「事務」「秘書」「編集」などが多くなっていました。
リモートワークが浸透するなかで、遠隔で業務に対応できる即戦力人材にアプローチするため、ライフイベントなどを理由に休職している人材を探していたとみられます。
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