「ものづくりが好き」でカナダから日本へ

 大阪でIT企業を立ち上げたレオン・メイ・ダニエルさん(44)は1976年に香港で生まれました。香港の中国返還を機に、一族でカナダのトロントへ移住。カナダのラサールカレッジでファインアートを学びますが「アートでは食べていけないかもしれない」と実感。日本の友人たちとチャットを始めたことをきっかけにインターネットに熱中し、Web系の専門学校に入学します。

 「もともと僕はものづくりが好き。だからトヨタやソニーを生み出した日本で働いてみたいと思いました」

 2000年に来日。高松のデザイン事務所に就職したのち、Web開発企業やベンチャー企業勤務を経て2006年に起業します。

 現在は日本企業を中心とするデジタルマーケティングやSNS運営を業務とする「マインドフリー」(大阪・台北)、訪日外国人向けプロモーションや越境ECサービスを行う「ペイサー」(東京)とあわせて2社を経営しています。

非接触型のオーダーシステム、別府で試験導入

 グループの全社員数はおよそ100人。クライアントには関西電力、中部電力、大阪ガスといったインフラ会社やネスレ日本、TOYO TIRESなどが並びます。そんなマインドフリー社は、2020年10月にスマホを活用した非接触型のセルフモバイルオーダーシステム「mabo」をリリースしました。

 10月18日には大分県・別府商工会議所・青年部が別府公園で開いたイベント「別府エールパーク」で実証実験を実施しました。地元の高校やダンスクラブがブラスバンドや演技を披露したり、子ども向けのアウトドアイベントが開かれたりしたほか、飲食店3店がキッチンカー形式で出店し、3000~4000人が参加しました。

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