目次

  1. なぜ商品デザインはまねられるのか
  2. リーダー企業によるデザインのリニューアルの定石
  3. リーダー企業のデザインに特徴が見えにくい場合は?
  4. ブランド名がないときはとくに注意
  5. 品ぞろえで圧倒する戦略も
  6. 岩下の新生姜のデザインリニューアルを分析してみると
    1. より情報をそぎ落とす
    2. デザインに物語を
    3. 若掘りの生姜という市場の拡大

 あなたの会社が新しい牛乳を商品化することになり、新たにデザインをする場合を考えてみましょう。

 牛乳のデザインと言えば、おおよそみんなが安心する色は青と白が多いでしょう。そうなると、青と白をベースとしたデザインを選びたくなります。

スーパーに並ぶ牛乳(2015年、朝日新聞撮影)

 文字はどうでしょうか。色は見やすく、黒か青で、横書きではなく縦書きが牛乳らしい。こう考えていくと段々、リーダーのデザインに似てくるのが想像できるでしょうか。

 リーダーの模倣が多くなるのは、新たに参入しようとする競合企業が「カテゴリーらしいデザイン」をしていこうとした結果、その雰囲気がリーダーのデザインに近くなっていくからだと言えます。

 模倣する側の企業からすると、買い手に混同させるような意図はなかったとしても、結果としてデザインが類似するケースが少なくありません。気が付けば、同じカテゴリーには類似デザインばかりということもあります。

 もちろん悪質な模倣は不正競争防止法で訴えた方が良いのですが、実際にはそこまでいかない場合も多く見られます。

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