アンコンシャス・バイアスとは 職場への影響や事例・対処法を紹介
アンコンシャス・バイアスとは、性別、年齢などにもとづいて、誰もが潜在的に持っている無意識の思い込みのことを指します。多様な働き方や生き方を妨げる要因になっています。そこで、多くの人が見聞きしている事例を紹介しつつ、家庭や職場への影響や対処法についても紹介します。
アンコンシャス・バイアスとは、性別、年齢などにもとづいて、誰もが潜在的に持っている無意識の思い込みのことを指します。多様な働き方や生き方を妨げる要因になっています。そこで、多くの人が見聞きしている事例を紹介しつつ、家庭や職場への影響や対処法についても紹介します。
アンコンシャス・バイアスとは、たとえば「女はこうあるべきだ」というように、自分自身は気づいていない「ものの見方やとらえ方のゆがみや偏り」のことです。性別のほかにも年齢、体格、宗教、国籍などの属性をもとにこういう人に違いないと無意識に判断してしまっている場合もあります。
自分では意識しづらく、偏りがあるとは思っていないため、何気ない発言や行動に表れることがあります。もしくは、薄々気づいていたとしても自分の考えや経験則を正当化する「確証バイアス」などの影響でなかなか修正できない場合もあります。
内閣府男女共同参画局の公式サイトによると、昔のような「男は仕事、女は家庭」といった思い込みを前提にした人事や業務管理は、働く人の家庭への影響が大きく、一人ひとりが意欲と能力に応じて活躍することを妨げる要因になるといいます。
たとえば、役員・部長級の幹部が「仕事より育児を優先する男は仕事へのやる気が低い」と思っている場合、共働き家庭での仕事と家庭の両立が難しくなるなど、多様な働き方を妨げてしまいます。
内閣府のアンケートでも「子どもの習い事の発表会に行くため、男性職員が仕事を休むのは違うのではないかという話を聞いた」という経験談が紹介されています。
このように、組織の人事や業務を管理する立場にある人の意識は、職場の働き方への影響が大きいため、まずアンコンシャス・バイアスに気づくことがとくに必要になります。
アンコンシャス・バイアスの例として、2020年度(令和3年度)に内閣府が1万人に実施した性別役割意識についての調査研究があります。
まずは、男性が直接言われたり聞いたりしたことがある経験の上位10項目です。
次に女性が直接言われたり聞いたりしたことがある経験の上位10項目です。
アンコンシャス・バイアスをなくすことはできません。しかし、自分の内面にあるアンコンシャス・バイアスに気づくことで、周囲への行動を変えることができます。
アンコンシャス・バイアスにまず「気づく」方法として、様々なツールが無料公開されています。日本労働組合総連合会(連合)は公式サイトで、1~2分でできるアンコンシャス・バイアス診断を公開しています。
内閣府男女共同参画局の公式サイトが公開しているチェックシートや事例集は性別に関する内容ですが、改善すべき事例に洗い出しに役立つでしょう。
このほか、メルカリは、アンコンシャス・バイアスに関わる自社の研修資料を無償で公開しています。こうした情報をもとに、実際にワークショップを通じて議論しつつ理解を深めるという方法もあります。
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