目次

  1. 革新的な取り組みを次々と
  2. 母が米のクイズを毎朝出題
  3. 欧州留学で感じた可能性と課題
  4. 顧客ニーズの変化をつかむ
  5. オコメコレクションが目指すもの
  6. パックご飯「極一膳」を開発
  7. 都会の米作りも応援
  8. 「お米のデザイナー」が描く未来

 山田屋本店は1905年、「山田屋精米所」として調布市内で創業。同市に店舗兼事務所「お米館」、銀座三越内に米店「銀座米屋彦太郎」を構え、山梨県中央市に国際的な衛生管理基準のHACCP認証を受けた精米工場もあります。

創業時の山田屋本店(同社提供)

 米の年間取扱量は3500トンで、販売構成比は飲食店や学校給食など業務用米が8割、小売りが2割。年商は14億5千万円にのぼります。

 調布の「お米館」では玄米25~30種類、白米10~15種類を扱い、全国から届いた玄米の米袋が並びます。どれも産地や品種、銘柄、特徴などを明記し、お客さんは必要な量をその場で精米してもらえます。

お米館には多数の銘柄が並びます

 量り売りの仕組みを整えたのが、4代目で秋沢さんの祖父・岩佐敬山さんです。量より質を重視する時勢をいち早くつかみ、全国の農家を訪ねて直接米を仕入れ、販売する流れを作りました。

 5代目の父・秋沢淳雄さんは2006年からブランド米を2合で真空パックする個食包装販売を始め、ギフト用として重宝されています。

真空パックしたブランド米

 そして6代目の秋沢さんは、ハンバーグや麻婆豆腐など料理ごとに米を選ぶ楽しみ方を提案。食べ比べイベントの開催やパックご飯の開発、販売促進に力を入れています。

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