目次

  1. 「母の背中を見て」継承を決意
  2. 売り上げがパッタリとなくなる
  3. ゲリラ的に販路を広げる
  4. “売れない花”かすみ草に注目
  5. レインボーに輝くかすみ草を開発
  6. 仏花にまぜてさりげなくアピール
  7. 驚異の廃棄率0.2%を実現
  8. かすみ草の新名所をオープンへ

 栃木県の中西部に位置し、宇都宮市と日光市に隣接する鹿沼市。ここに本店を置く「いわい生花」は、岩井さんの祖父と母が1968年に創業しました。現在は百貨店やスーパーなど県内約50カ所で生花を販売しています。

いわい生花総本店。2020年12月にリニューアルオープンした

 子どもの頃は家業を継ぐことを意識しなかったという岩井さん。上京して弁護士を目指していましたが、3年ほど経って実家に帰った時に心境が変化しました。

 「夕方、店の前で母が頭を下げながら走り回り働く後ろ姿を見て、『育ててくれた母を一生守ってあげたい』と、地元に帰ることを決意しました」

 東京の生花店で4年間、販売や配達、仕入れを学び、花屋で働く喜びを実感するようになりました。

 「配達先にお花を届けると、皆さん『ありがとうございます』と笑顔になってくれます。働きながら感謝してもらえるなんて、なんてやりがいのある仕事だろうと、花屋の醍醐味を知ることができました」

 修業を経て1995年に家業に入社しました。

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