大日本塗料の子会社「岡山化工」で検査値改ざん JISマークは一時停止
塗料メーカー大手の大日本塗料は、連結子会社の岡山化工(岡山県吉備中央町)で、検査値改ざんや規格外品の出荷があり、2023年10月26日付で、日本塗料検査協会からJISマーク表示の一時停止の処分を受けたと公表しました。「不適切行為のあった検査項目に関する規格の逸脱が一般的に当該製品の性能や安全性には影響しない」としてJISマーク表示の一時停止より前に購入した製品は使用可能だと説明しています。
塗料メーカー大手の大日本塗料は、連結子会社の岡山化工(岡山県吉備中央町)で、検査値改ざんや規格外品の出荷があり、2023年10月26日付で、日本塗料検査協会からJISマーク表示の一時停止の処分を受けたと公表しました。「不適切行為のあった検査項目に関する規格の逸脱が一般的に当該製品の性能や安全性には影響しない」としてJISマーク表示の一時停止より前に購入した製品は使用可能だと説明しています。
大日本塗料の公式サイトによると、大日本塗料は、構造物・重防食用塗料や建材用塗料を中心とした総合塗料メーカーです。
複数の子会社があり、岡山化工は大日本塗料のグループ生産会社の一つ。産業機械やデスク・キャビネットなど向けに塗料を製造しているといいます。
大日本塗料によると、この岡山化工で、JIS 製品の社内で定めた検査規格の検査値の改ざん・規格外品の出荷が発覚しました。
具体的には、JIS認証を受けた製品が、社内で定めた検査規格から逸脱した検査結果が得られた場合に、検査結果を改ざんするなどして、出荷していたといいます。
JISマーク表示の一時停止処分を受けた製品は以下の3つです。
認証番号 | 認証区分・規格名称 |
---|---|
JP0508059 | JIS K 5551 構造物用さび止めペイント |
JP0510006 | JIS K 5659 鋼構造物用耐候性塗料 |
JP0507028 | JIS K 5663 合成樹脂エマルションペイント及びシーラー |
大日本塗料は、3製品について「製品の品質や安全性に問題がないことの確認を実施いたしました」と説明しています。
具体的には、使用用途を踏まえると人体への影響は想定されないこと、また、不適切行為のあった検査項目に関する規格の逸脱が一般的に製品の性能や安全性には影響しないためだといいます。
そのため、「JIS マーク表示の一時停止の通知日より前にご購入いただいた該当製品については、品質に問題がないことが確認できており、引き続きご使用いただくことが可能」だとしています。
大日本塗料は10月27日、事実関係の解明、原因分析、再発防止策の策定のため、弁護士らでつくる特別調査委員会を設置すると発表しました。
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