目次

  1. クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)とは
  2. CEV補助金の補助対象
    1. 対象車種と対象経費
    2. 補助対象とする基準
  3. 充電・充てんインフラ等導入促進補助金には400億円
    1. 充電インフラ整備事業等
    2. 水素充てんインフラ整備事業

 クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)とは、電気自動車・プラグインハイブリッド車・燃料電池自動車などの導入を支援する補助金です。

 運輸部門は日本のCO2排出量の約2割を占めており、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、環境性能に優れたクリーンエネルギー自動車の普及が重要だと政府は位置づけています。

自動車分野のGXに向けた政府の取組(内閣官房GX実行推進室の資料から https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/senmonka_wg/dai3/siryou.pdf)

 カーボンニュートラル実現に向けて、日本政府は、電動車や水素、合成燃料など、多様な選択肢を追求することを基本方針としています。具体的には、2030年代前半までの商用化を目指す合成燃料(e-fuel)の内燃機関への利用も見据え、2035年までに新車販売で、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車を100%とする目標を掲げています。

 CEV補助金には、電気自動車や燃料電池自動車などの購入費用の一部補助を通じて初期需要の創出や量産効果による価格低減や、企業の生産設備投資・研究開発投資を促進するねらいがあります。

 経済産業省が2023年度補正予算案に関連予算1291億円を盛り込みました。

 経産省の公式サイトに掲載されている補助事業者(執行団体)の公募要件などをもとに、2024年に予定されているCEV補助金の要件を紹介します。

 補助対象例として、以下が紹介されています。

  • 電気自動車(EV)
  • 軽電気自動車(軽EV)
  • 燃料電池自動車(FCV)
  • プラグインハイブリッド自動車(PHV)
  • 電動二輪

 これらの購入費の一部(消費税等抜き)が補助対象となる経費です。対象車を購入する個人、法人、地方公共団体などがCEV補助金を申請できます。

 ただし、新車新規登録(新車新規検査届出)で、自家用の車両に限ります。

 ほかの国の補助金とじゃ重複申請できませんが、地方公共団体による補助金制度とは重複して申請可能だと説明しています。リース契約でも申請可能ですが「申請方法は要検討」としています。

 2023年11月時点では「令和6年(2024年)2月2日以降に新車新規登録(登録車)または新車新規検査届出(軽自動車など)された自動車」との条件が示されていますが、あくまで仮置きの予定で、変更の可能性があるので注意してください。

 関連する補助金には、クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金があり、2023年度補正予算案に400億円を計上しました。

 経産省によると、充電・水素充てんインフラの整備を全国各地で進めることを目的としています。

 こうした設備は、災害による停電時に、電動車は非常用電源として活用可能であり、電動車から電気を取り出すための外部給電機能を有するV2H充放電設備や外部給電器の導入を支援する事業となっています。

 充電インフラを2030年までに30万口、水素充てんインフラを2030年までに1000基程度整備する目標を掲げています。

 電気自動車やプラグインハイブリッド自動車の充電設備の購入費および工事費や、V2H充放電設備の購入費及び工事費、外部給電器の購入費を補助します。補助額は定額で、補助率は条件によって異なり1/2などとなっています。

 燃料電池自動車等の普及に不可欠な水素ステーションの整備費および運営費を補助します。補助率は条件によって異なり1/2~2/3となっています。