目次

  1. パルシステムとは
  2. 下請け法違反と認定された事実
  3. 公取委の勧告内容
  4. パルシステムがコメント

 パルシステムの公式サイトによると、パルシステムは「一人ひとりのくらしに寄り添い、挑戦を続けてきた生協です」と紹介しています。生協の宅配は「グループ宅配」が基本だった 1990年代に、全国に先がけて「個人宅配」を始めたといいます。  1都12県、約170万世帯が利用する組織へと広がりました。

 公取委は、パルシステムが資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、会員たる生活協同組合に販売する食料品等のPB商品の製造を委託している取引を「下請取引に該当」すると判断。

 そのうえで、パルシステムは、以下の額を下請代金の額から差し引くことにより、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、特売条件やDC利用料名目で、下請代金の額を減じていた行為が下請代金支払遅延等防止法(下請代金の減額の禁止)の規定に違反する行為と認定。減額した金額は、下請事業者5社で総額2770万9078円に上ります。

  • 「特売条件」の額(2023年4月から2024年6月まで)
  • 「DC利用料」の額(2023年4月から2024年5月まで)

 公取委は、以下の点について理事会の決議で確認するよう勧告しました。

  • 「特売条件」及び「DC利用料」の額を減じていた行為が下請法の規定に違反するものであること
  • 今後、下請代金の減額を行わないこと
  • 下請法の遵守体制を整備すること 

 パルシステムの公式サイトは、公取委の勧告に対しコメントを発表しました。

該当すると判断された減額金等の総額は、2023年4月から2024年6月までの2,770万9,078 円です。なお、該当の事業者のみなさまに対しては8月6日(火)、上記の全額を返金しました。あわせて問題と判断された取引形態を廃止しています。
弊会では、日ごろからご協力、ご支援いただいている事業者のみなさまとの取引において、本勧告を受けるに至った事態を重く受け止めています。下請法をはじめとする法令遵守につきましては、役職員一同、あらためて認識と自覚を強めるとともに、役職員への教育の徹底や点検体制の強化など、再発防止への体制整備に努めてまいります。

パルシステム公式サイト