目次

  1. 野菜の生育状況及び価格見通しとは
  2. 2025年4月の野菜の生育・出荷及び価格の見通し

 農水省の公式サイトによると、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、2011年から、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに、農水省が野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。

 2025年4月の野菜の生育・出荷及び価格の見通しによると、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ほうれんそう、レタスなどが平年並みの価格で推移するといいます。また、高値傾向だった、だいこん、はくさいなども徐々に平年並みの価格に近づくといいます。

 「平年並み」とは、平年(過去5ヵ年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示しています。

品目 今後の生育及び出荷見通し 4月の価格見通し(平年比)
だいこん 神奈川県産の出荷が減少し、千葉県産主体となる。
千葉県産の生育は順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
平年並みで推移
にんじん 千葉県産の出荷が減少し、徳島県産主体となる。千葉県産は12月から2月の少雨の影響により出荷数量が少なく、切り上がりが早まっている。徳島県産の生育は順調。
全体として、4月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移し、4月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
<4月前半>
やや平年を上回って推移
<4月後半>
平年並みで推移
はくさい 茨城県産は秋冬作の残量が少なく、切り上がりが早まった。春作の生育は順調であり、月半ばにかけて春作の出荷数量の増加が見込まれる。
全体として、4月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移し、4月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
<4月前半>
やや平年を上回って推移
<4月後半>
平年並みで推移
キャベツ 神奈川県産の生育は順調。愛知県産は12月から2月の少雨の影響により小玉傾向となっており、生育は回復傾向にあるものの、4月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。千葉県産は天候不順の影響により歩留まりの低下が見られ、4月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。
全体として、4月の出荷数量は回復傾向にあるもののやや平年を下回って推移し、価格は前月から徐々に落ち着くもののやや平年を上回って推移する見込み。
前月から徐々に落ち着くもののやや平年を上回って推移
ほうれんそう 主産県で、生育は概ね順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 平年並みで推移
ねぎ 主産県で、12月から2月の少雨の影響により細物傾向となっており、生育は回復傾向にあるものの、4月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 やや平年を上回って推移
レタス 主産県で、生育は概ね順調であり、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 平年並みで推移
きゅうり 群馬県産・埼玉県産・千葉県産の生育は概ね順調。宮崎県産は3月の曇天、気温の乱高下の影響により生育不良がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
平年並みで推移
なす 主産県で、3月の曇天、気温の乱高下の影響により生育不良等がみられるものの、着果の状態は良く、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。 平年並みで推移
トマト 熊本県産は定植時期の高温、秋季の天候不順の影響により初期生育不良等がみられるものの、回復傾向にあり大幅な出荷数量の減少は見込まれない。栃木県産・愛知県産の生育は順調。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
平年並みで推移
ピーマン 茨城県産・鹿児島県産の生育は概ね順調。宮崎県産・高知県産は3月の曇天、気温の乱高下の影響により生育不良がみられるものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
平年並みで推移
ばれいしょ 北海道産は収穫及び貯蔵が完了している。計画的に出荷しているものの残量の減少により、4月の出荷数量はやや平年を下回る見込み。鹿児島県産・長崎県産は冬季の低温の影響により生育に遅れが生じているものの、気温の上昇により回復が見込まれる。
全体として、4月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移し、4月後半の出荷数量・価格は平年並みとなる見込み。
<4月前半>
やや平年を上回って推移
<4月後半>
平年並みで推移
さといも 主産県で、出荷が切り上がり始める。全体的に残量が少ない状況であることから、4月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 やや平年を上回って推移
たまねぎ 北海道産に加え、佐賀県産の出荷が増加する。
北海道産は収穫及び貯蔵が完了している。計画的に出荷しているものの残量の減少により、4月の出荷数量はやや平年を下回る見込み。佐賀県産は夏場の高温の影響による初期生育不良、冬季の低温、干ばつの影響による生育遅れが生じており、小玉傾向となっている。
全体として、4月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
ブロッコリー 主産県で、定植時期の低温の影響により一部作型においては生育が遅れているものの、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。
全体として、4月の出荷数量・価格は平年並みの見込み。
平年並みで推移