目次

  1. 路線価とは 都道府県庁所在都市の動向
  2. 全国最高額は東京都中央区銀座
  3. 三大都市圏の主要都市も堅調に上昇
  4. 地方中核都市でも地価上昇
  5. 横ばいまたは下落した都市

 国税庁によると、路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格のことであり、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に使います。

路線価の読み方
路線価の読み方(路線価の読み方 国税庁の特設サイトから https://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm)

 各地点の詳しい路線価は、国税庁の特設サイトで調べることができます。

 全体の傾向として、多くの都道府県庁所在都市で路線価が上昇していることが見て取れます。特に三大都市圏や地方中核都市の駅前や商業地で顕著な上昇が見られます。

 東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通りは、1平方メートルあたり4808万円と最高額を維持しています。これは2024年から8.7%の上昇となりました。

 三大都市圏の主要都市も堅調な伸びを見せています。横浜市西区南幸1丁目の横浜駅西口バスターミナル前通りは1720万円で、前年比1.4%増。大阪市北区角田町の御堂筋は2088万円で、前年比3.2%増。

 福岡市中央区天神2丁目の渡辺通りは968万円で、前年比2.5%増。京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町の四条通は832万円で、前年比10.6%増と大幅な上昇を見せました。

 今回の公表では、前年からの大幅な伸びを記録した都市もありました。さいたま市大宮区桜木町2丁目の大宮駅西口駅前ロータリーは592万円となり、11.9%と全国有数の高い上昇率を記録しました。

 千葉市中央区富士見2丁目の千葉駅東口駅前広場は248万円で、11.2%の上昇。奈良市東向中町の大宮通りは87万円で、10.1%の上昇。これらは、都市再開発や交通インフラの整備などが地価上昇に寄与している地点もあるとみられます。

 そのほかの多くの地方中核都市でも地価上昇が見られます。

• 札幌市中央区北5条西3丁目の札幌停車場線通りは774万円で、前年比6.3%増
• 神戸市中央区三宮町1丁目の三宮センター街は584万円で、前年比9.8%増
• 仙台市青葉区中央1丁目の青葉通りは370万円で、前年比1.9%増
• 金沢市堀川新町の金沢駅東広場通りは102万円で、前年比8.5%増
• 岡山市北区本町の市役所筋は192万円で、前年比7.3%増
• 熊本市中央区手取本町の下通りアーケードは210万円で、前年比1.9%増
• 那覇市久茂地3丁目の国際通りは156万円で、前年比4.0%増
以上のように、主要駅周辺や商業集積地で堅調な上昇傾向が続いています。

 一方で、路線価が横ばいとなった都市、あるいは下落した都市も存在します。
横ばいの都市は以下の通りです。

山形(山形駅前大通り)
福島(福島駅前通り)
水戸(水戸駅北口ロータリー)
前橋(本町2丁目の本町通り)
名古屋(名駅通り)
津(津停車場線通り)
和歌山(JR和歌山駅前)
松江(朝日町の駅通り)
山口(小郡黄金町の山口阿知須宇部線通り)
徳島(徳島駅前広場通り)
松山(大街道商店街)

 一方、鳥取市栄町の若桜街道通りは9.1万円となり、前年比で3.2%のマイナスを記録しました。