【事業承継・引継ぎ補助金とは】補正予算と当初予算で異なる補助率
事業承継を機に経営革新や事業転換をする中小企業を支援する「事業承継補助金」と、経営資源を第三者に引き継ぐときの費用を補助する「経営資源引継ぎ補助金」がまとめられ「事業承継・引継ぎ補助金」がつくられました。2020年度第3次補正予算と2021年度当初予算分の事業があり、このうち補正予算分の申請の受け付けは2021年6月11日から始まります。(2021年5月24日更新)
事業承継を機に経営革新や事業転換をする中小企業を支援する「事業承継補助金」と、経営資源を第三者に引き継ぐときの費用を補助する「経営資源引継ぎ補助金」がまとめられ「事業承継・引継ぎ補助金」がつくられました。2020年度第3次補正予算と2021年度当初予算分の事業があり、このうち補正予算分の申請の受け付けは2021年6月11日から始まります。(2021年5月24日更新)
新型コロナウイルス感染症の影響で、休廃業企業数が増えるなか、事業承継・引継ぎ補助金は、地域の技術や人材など経営資源の散逸を回避し、生産性の向上を図るために経営資源の集約化や事業引き継ぎを後押しするための補助金です。
政府は2021年度当初予算と20年度第3次補正予算を合わせ「15か月予算」として打ち出しています。ただし、2020年度第3次補正予算と2021年度当初予算で、事業内容や補助額が異なります。
先に公募の始まった3次補正の方が補助率も補助上限も高いので、申請準備が整うのであれば、3次補正の補助金に申し込むことをお勧めします。
このほかにも、事業承継・引継ぎをきっかけとする業態転換や多⾓化、廃業費⽤、事業を引き継ぐときの専⾨家の活⽤費⽤など⽀援します。後継者に求められる素養・能⼒と、それらを習得するために必要な後継者教育の型を明らかにする「承継トライアル事業」と事業引継ぎ⽀援センターの⽀援体制の整備も含め、2020年度第3次補正予算では56億6000万円を計上しています。
2021年度当初予算には、「承継トライアル事業」などが含まれておらず、16億2000万円を計上しています。
第3次補正予算の事業承継・引継ぎ補助金の補助率と補助上限額は次の通りです。引き継ぎのときに廃業を伴う場合は200万円の上乗せがあります。
交付申請の受付期間は2021年6月11日~7月12日18:00です。詳細は、補助金事務局のサイトで公表される公募要領を参考にしてください。2次公募は7月中旬~8月中旬ごろを予定しています。
他の事業者が保有している経営資源を引き継いで創業した事業者への⽀援です。補助率は3分の2で、補助上限額は400万円です。従来の補助金にはなかった類型です。
親族内承継等により経営資源を引き継いだ事業者への⽀援です。補助率は3分の2で、補助上限額は400万円です。
M&A(株式譲渡、事業譲渡など)により経営資源を引き継いだ事業者への⽀援です。補助率は3分の2で、補助上限額は800万円です。
仲介⼿数料、デューデリジェンス費⽤、企業概要書作成費⽤など事業を引き継ぐときに⼠業専⾨家を活⽤するときの費⽤の一部が補助されます。補助率は3分の2で、補助上限額は400万円です。
当初予算の事業承継・引継ぎ補助金の補助率と補助上限額は次の通りです。引き継ぎのときに廃業を伴う場合は200万円の上乗せがあります。9月17日に補助金事務局のサイトで、公募要領が公開されました。
親族内承継等により経営資源を引き継いだ事業者への⽀援です。補助率は2分の1で、補助上限額は250万円です。
M&A(株式譲渡、事業譲渡など)により経営資源を引き継いだ事業者への⽀援です。補助率は2分の1で、補助上限額は500万円です。
仲介⼿数料、デューデリジェンス費⽤、企業概要書作成費⽤など事業を引き継ぐときに、公認会計士、税理士、中小企業診断士、弁護士などの資格をもつ「⼠業専⾨家」を活⽤するときの費⽤の一部が補助されます。補助率は2分の1で、補助上限額は250万円です。
申請にあたっては、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要となります。ほかの補助金申請でも必要になりますので、未取得の方は事前に利用登録をしておきましょう。
2017年度(平成29年度)に創設された「事業承継補助金」は、事業承継やM&Aをきっかけに、新商品の開発や生産ラインの見直しなどを行った場合に支給される補助金です。後継者不足で廃業する中小企業が増えていますが、経営革新に取り組む後継者を支援するのが目的です。
経済産業省によると、経営資源引継ぎ補助金とは、事業再編・事業統合などに伴う中小企業者の経営資源の引継ぎに要する経費の一部を補助する事業です。新型コロナの影響が懸念される中小企業者に対して、経営資源の引継ぎを促すための支援と、経営資源の引継ぎを実現させるための支援をします。
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