採用のミスマッチを減らす「採用ピッチ資料」 7つの作り方のコツ
採用のミスマッチを減らす取り組みとして、求職者に会社のことを知ってもらうための「採用ピッチ資料」をつくる企業が増えています。100社の採用ピッチ資料を分析した採用代行サービス企業がまとめた資料作成に役立つ7つのポイントや自作するためのテンプレートを紹介します。
採用のミスマッチを減らす取り組みとして、求職者に会社のことを知ってもらうための「採用ピッチ資料」をつくる企業が増えています。100社の採用ピッチ資料を分析した採用代行サービス企業がまとめた資料作成に役立つ7つのポイントや自作するためのテンプレートを紹介します。
採用ピッチ資料とは、企業が求職者に対して採用条件だけでなく、自社のビジョン・ミッションや歴史、社風などを数十枚のスライドにまとめた資料です。最近では、より多くの人に自社のことを知ってもらおうと、Web上に資料を公開する企業が増え始めています。
たとえば、サイボウズは「サイボウズ会社紹介資料」として、何度か改訂版を公開しています。2020年12月時点の資料はこちらです。
資料は全56枚。会社概要や企業理念だけでなく「チームで活動するときになぜグループウェアが必要なのでしょうか?」というテーマのなかで、kintoneをはじめとするツールのメリットを解説しています。さらに自社内でのグループウェアの使い方や、多様な個性を重視するといった企業文化、給与の考え方、配属の決まり方などを紹介しています。
採用ピッチ資料をあらかじめ公開しておくと、Web面談を進めやすくなるほか、求人への応募が増えた企業も出ています。
月額制の採用代行サービス「まるごと人事」を手がける「ビーグローバル」は、採用ピッチ資料をつくるメリットとして、次の3点を挙げています。
採用ピッチ資料は、自社のことを知らない求職者が知りたいと思う情報を載せることが大切です。
ビーグローバル代表取締役の今啓亮さんは、公開されている100社の採用ピッチ資料を分析し、作る上での次の7つのノウハウを抽出しました。
「何をやっている会社か」がわかる事業内容は欠かせません。イメージ画像+キャッチコピーのスライドでパッと事業内容がわかるシンプルなスライドと、詳細を読み込むことで理解が深まるスライドを分けると伝わりやすくなります。
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オンライン面談で聞きにくい福利厚生や給与制度について、資料で載せている企業もありました。リアルな給与水準を示すことで、給与面でのミスマッチを減らし、オープンな社風の印象を与えることができます。
どんな働き方をしているのか、リモートワークや時短勤務、フレックス制度などは取り入れているのかなど細かく記載することで良い印象を与えられます。たとえば、現時点で時短勤務などを認めていなくても「検討中」であれば、そのことを伝えると好印象を得られるかもしれません。
ストレートにこんな人が自社に合っている、こんな人と一緒に働きたいと書くことで求職者が「自分に合うか、入社後のギャップがないか」を確認することができます。
給与面以外でも魅力を感じてもらえるように自社だから得られる経験や実績をアピールしましょう。SmartHRは「自社は100万社に1社の会社になれる」「その初期3%のメンバーになれる」と記載していました。
課題を公開することで自社の伸びしろが伝わり、一緒に課題を解決しようと考える優秀な人材に興味を持ってもらえる可能性があります。また、入社後ギャップを埋めることにも有効です。
面談時によく聞かれる質問があれば、資料にQ&Aとして記載してしまうと効率的で、面接時間の短縮にもつながります。
テック系ベンチャーの多くは、採用ピッチ資料を公開していますので、自社の資料をつくるときの参考にしてください。
採用ピッチ資料を探すには、Googleなど検索サイトで「会社名+採用ピッチ資料」という言葉で検索したり、slideshareやspeakerdeckのサイト内検索で企業名を打ち込んだりすると見つかります。
ビーグローバルもnote上で100社分の採用ピッチ資料を埋め込んだ記事を公開しています(読み込みに時間がかかる場合があります)。
ビーグローバルはサイト上で、自作に役立つテンプレート集も公開しています。商用フリーです、と説明しています。
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