中小企業などに最大60万円の一時支援金、3月8日から申請受け付け
政府は、緊急事態宣言による飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛による影響で、売上が減少した中堅・中小企業に対し、最大60万円の一時金支援金を支給すると発表しました。申請の受け付けは3月8日からです。詳しい要件を紹介します。(2021年3月3日改訂)
政府は、緊急事態宣言による飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛による影響で、売上が減少した中堅・中小企業に対し、最大60万円の一時金支援金を支給すると発表しました。申請の受け付けは3月8日からです。詳しい要件を紹介します。(2021年3月3日改訂)
政府が発表した中小企業への支援は次の3つです。
それぞれを詳しくみていきます。
一時金の支給対象や要件、支給額について紹介します。
申請から給付までの流れをかんたんに説明します。
↓ここから続き
緊急事態宣言の対象地域は、1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)だけでなく、2021年1月13日には大阪、京都、兵庫の関西3府県と、愛知、岐阜の東海2県、福岡、栃木の両県の7府県が追加されました。
栃木県は2月8日に解除され、大阪・兵庫・京都の関西3府県、愛知・岐阜の東海2県と福岡県は2月28日に解除されます。埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県(1都3県)は延長され、3月21日に解除される見通しです。
緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛により、売上が減少した中堅・中小企業が対象となる見込みです。こうした影響を受けた証拠書類の保存が必要になります。申請時に提出は求められない見込みですが、必要に応じて提出が必要になる場合があります。
以下の事業者のうち、2021年1~3月のいずれかの売上高が前年同期比で50%以上減少していることが支給要件です。
対象になり得る業種として、一つは、緊急事態宣言発令地域等の飲食店と直接・間接の取引がある事業者を想定しています。農業者・漁業者、飲食料品・割り箸・おしぼりなど飲食業に提供される財・サービスの供給者などです。
もう一つは、緊急事態宣言発令地域等における不要不急の外出・移動の自粛による直接的な影響を受けた事業者を想定しています。旅館、土産物屋、観光施設、タクシー事業者などです。
法人は最大60万円、個人事業者などは最大30万円を支給します。具体的な計算方法は、前年または前々年1~3月の事業収入-(前年または前々年の同月比50%以上減少の月の事業収入×3)です。
たとえば、2020年1~3月の事業収入が150万円で、2021年1月の事業収入が45万円だった場合、150万円-45万円×3で、15万円が支給される見込みです。
今後の申請については、次のような流れで進む見込みです。
申請に向けて、2月下旬から始まる「事業確認」が必要となります。次の書類などの準備が必要です。
書類を準備したうえで、2月下旬に公表される事業確認機関で確認してもらうと、「事業確認通知(番号)」を受け取ることができます。
申請は、3月8日から特設のWEBページから申し込むことができます。アカウント登録し、必要事項を記載した上で、以下の書類を添付して申し込むことができます。(追加書類が必要になる場合もあります)
電子申請の方法がわからない人向けに申請サポート会場が準備されています。会場は特設ページから探せます。ただし、申請サポート会場の利用には事前の「来訪予約」が必要です。
経産省が申請要領を公表しました。申請前にダウンロードして確認してください。いすれもPDF形式で、ファイルサイズに注意してください。
事業再構築補助金については、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、2021年1~3月のいずれかの月の売上高が対前年(または対前々年)同月比で30%以上減少している企業向けに「特別枠」が設けられます。
持続化補助金については、緊急事態宣言の再発令によって令和3年1~3月のいずれかの月の売上高が対前年(または対前々年)同月比で30%以上減少している事業者に対し、特別措置を設けます。
実質無利子・無担保融資の要件緩和は2020年12月下旬から始めていましたが、今回はさらに日本政策金融公庫などが素早く資金繰り支援ができるように、直近1ヶ月未満(2週間以上)でも売上減少要件(小規模事業者の場合15%減少など)を判断できるよう運用を緩和します。
また、月次の売上等を記載した「試算表」及び借入申込書の「押印」を不要にします。さらに、政府系・民間金融機関による実質無利子・無担保融資の実質無利子等となる上限額を次のように引き上げています。
まだ詳細は決まっていませんが、今回の緊急事態宣言によるイベント開催制限や施設利用についての協力依頼で、音楽や演劇のイベント、展示会などが中止になる可能性があります。
中止になっても発生するキャンセル費用がある場合についても支援対象となります。具体的には、会場費、感染対策費、払戻手数料、人件費を含むリハーサル関係費などが対象です。
(続きは会員登録で読めます)
ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。