「僕らは洋服屋だと思っていたけど…」

――2020年12月から、新たに「食」の分野にも進出し、リンゴジュースの販売を始めました。決断した理由を教えて下さい。

 語れるライフスタイルを提案する「ファクトリエ」は、2020年12月10日より豊かな生活をよりトータルに提案できるよう、新規事業として「食」事業を開始します。また本事業の開始に際して、食分野や農業、地方創生事業に造詣が深い株式会社 ONE・GLOCALの鎌田由美子氏を事業パートナーとして招聘しました。

 今回は、まずリンゴジュースの販売を始めました。

 御所川原という酸っぱいリンゴは、これまでジャムなどに使われていましたが、今回は酸味があることをポジティブにとらえて、食事中に楽しんで飲んでもらうジュースにしようと意識しました。

 年末、ともに過ごせない家族へのギフトなど、どんな人がどんな思いでつくったのか、「つくり手」を感じるプレゼントをしたいというニーズがありました。

「作り手」と「使い手」を直接繋ぐという「Factelier(ファクトリエ)」のビジネスモデルは、アパレルに限らず、家具・食品・さまざまな分野で日本の「ものづくり」を応援するインフラになると考えがあったそうです
「作り手」と「使い手」を直接繋ぐという「Factelier(ファクトリエ)」のビジネスモデルは、アパレルに限らず、家具・食品・さまざまな分野で日本の「ものづくり」を応援するインフラになると考えがあったそうです

 2020年3月下旬から熊本で、九州のこだわりの農家を招いて「ファクトリエマルシェ」というイベントをやっていました。これまでレストランに卸していた農家がコロナで大変な状況だという話を聞き、臨時で野菜セットやイチゴジャムを販売していました。

 そのとき、「僕らって洋服屋だと思っていたけど、ちょっと違うのかな」と思い始めました。「語れるもので、日々を豊かに。」というのに、「境」はないんじゃないかと。そこで試しにフードをやってみようと始めました。

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