ぬま田海苔

沼田さんの祖父が創業した「沼田治雄商店」
沼田さんの祖父が創業した「沼田治雄商店」

 かつて、神奈川県川崎の海は豊かな漁場で、「大師のり」という名で上質な海苔が盛んに養殖されていた。奉公先の海苔問屋から独立した沼田治雄が、海苔や鰹節の店「沼田治雄商店」として1937年(昭和12年)創業。その後、環境の変化とともに川崎の漁場の100年の歴史の幕を閉じてからは、九州「有明海」の海苔を届けるように。現在は、日本で唯一の「有明海産初摘み海苔専門店」として、実店舗の他、インターネットを通じて国内外に海苔を販売する。

Gapの「多様性のある環境」が好きだった

――子どもの頃、家業はどのような存在でしたか。

 海苔の工場を併設したビルに住んでいたので、毎朝焼きたての海苔の匂いをかぎながら起きて、学校に通っていました。毎日おいしい海苔を食べ、2階の海苔焼き場は格好の遊び場。本当に当たり前の存在でしたね。

 大人になればなるほど、自分が食べてきた海苔が特別おいしく、当たり前のものではないと気づきました。でも、親からは「自営業は大変だから自分で仕事を探しなさい」と言われていましたし、後継者になる未来像は全く持っていませんでした。

――沼田さんはGap Japan(以下、Gap)に入社され、17年間勤務されました。

 学生の頃にアルバイトで入って、そのまま社員になりました。ファッションが好きだったというよりも、Gapの環境が好きだったんです。若い学生やフリーター、ダンサーなど専門分野に長けた人がバイトしていたり、ほかの大手アパレルでの勤務経験があるベテランスタッフもいたりして、その多様性に惹かれました。

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