エクセルでできる「プロジェクト管理」とデメリット おすすめツールも紹介
プロジェクト管理と聞くとエクセル(Excel)で表を作成・共有して……と考える方も多いでしょう。ただ、エクセルのプロジェクト管理には限界があります。この記事では、エクセルで行うプロジェクト管理に役立つコワザと、プロジェクト管理ツールを紹介いたします。
プロジェクト管理と聞くとエクセル(Excel)で表を作成・共有して……と考える方も多いでしょう。ただ、エクセルのプロジェクト管理には限界があります。この記事では、エクセルで行うプロジェクト管理に役立つコワザと、プロジェクト管理ツールを紹介いたします。
目次
もし、突然プロジェクト管理を任されたらどのような方法を考えるでしょうか。
既存のスケジューラーにタスクを入れていく、いったん紙で作成し手書きで修正していく、プロジェクト管理ツールを導入する……方法は様々だと思います。
ですが、思いつく方が多いのは、身近なエクセルでスケジュール・担当者・タスクを入力・更新していきそれを共有するという方法でしょう。
「プロジェクト管理 エクセル」で検索を行うとテンプレートを配布しているサイトが多く出てきます。
そういったサイトを利用してもよいですし、エクセルの標準テンプレートもどなたでも利用が可能です。
エクセルの標準テンプレートは、エクセルを開いて新規を選択したのち、オンラインテンプレートの検索窓に「タスク管理」と入力すると、様々なガントチャートが出てきます。
会社で共有フォルダ内にあるエクセルをクリックしたときに、他人が編集しているため読み取り専門の閲覧モードで開かれたという経験のある方は多いのではないでしょうか。
エクセルも共有し同時に編集することが可能ですが、その場合制限される機能があり、それが大きすぎるデメリットとなっています。
エクセルを共有すると次の機能がクリック出来ない状態になり制限されます。
機能の制限はエクセルの共有化しているときにのみ行われるので、エクセルブックを共有する際には、十分にエクセルを整えたうえで共有を行わなければなりません。
機能の制限だけならまだよいのですが、「テーブルが含まれるエクセルは共有できない」ということが、ガントチャートなどテーブルを利用することが多いプロジェクト管理をエクセルで行ううえで、最大のデメリットだといえます。
エクセル共有のデメリットをあげてしまいましたが、「テーブルを使わないテンプレートを利用する」場合や「共有・同時編集をしない」場合において知っておきたい便利なエクセルのコワザ2点、共有化とセルの保護について説明します。
エクセルを共有するには次の手順で行います。
対象のエクセルを共有場所に保存すると、メールでエクセルをリンクとして送信したり、共有場所に入れるユーザーが同時に開いて編集したりということが可能になります。
7.の手順は共有ユーザーが皆Office365のサブスクリプション利用者であれば不要ですが、買い切り型のOfficeユーザーは新しい共同編集機能を利用できないため行っています。
共有を解除する場合は上部メニュー校閲→保護→「ブックの共有を解除」をクリックしてください。
様式ダウンロードや自作して用意したエクセルを複数で編集・入力していると起こりがちなのが、入力してほしくないセルへの入力や、関数が入っていたセルに誤った操作で関数を消してしまうことだと思います。
これらの誤入力問題はエクセルの標準的な機能である「セルの保護」で防げます。これを行うと、対象のセルについて次のような状態になります。
セルの保護は次の手順で行います。
保護したい(入力させたくない)セルの書式設定でロックをかけ、シート保護でロックを有効化するという流れになります。
保護を解除する場合は上部の校閲メニューからシート保護の解除をクリックすると解除できます。
関数も表示されなくなるので、シート保護の際にパスワードを設定しておくと関数は見せないまま作成したエクセルを配布することもできます。
エクセルでのプロジェクト管理には限界があります。
まず、1つのエクセルに対し1つのプロジェクト管理が精一杯なため、社内に複数のプロジェクトが立ち上がった際に複数の同様のファイルができてしまい、プロジェクト間をまたいだファイルの管理が煩雑になります。
複数のプロジェクトを1つのエクセルで管理しようとすると、共有ユーザーが多くなり編集上の衝突(コンフリクト)や予期せぬ動作をしてしまうことが考えられます。
また、複数のプロジェクトがある場合、全体を横断して見られないと、過負荷なメンバーや作業の滞りの発見が遅れる可能性が高まります。
プロジェクト本数や参画メンバーが増え、エクセルでのプロジェクト管理に限界を感じたときにはプロジェクト管理ツールの利用を検討した方がよいでしょう。
プロジェクト管理ツールは国内外様々なサービスがありますが、どのツールにも共通しているプロジェクト管理ツールのメリットとして次のことが挙げられます。
プロジェクト管理に役立つ、次のようなツールを紹介します。
Brabio!(ブラビオ)は、インストール不要のクラウド上で、わかりやすくガントチャートを作成できるツールです。
作成したガントチャートはエクセルファイルやCSVファイルとしても出力できるうえ、参加・権限別に4つのユーザーモードがあり、参加プロジェクトや担当タスク単位で権限がわけられるので外部の方とも協力しやすいプロジェクト管理ツールです。
10名利用時月額(税込):3,300円~(プラン10)
Jooto(ジョートー)は、基本的な管理ツールの機能を持ちながら、GoogleカレンダーやSlack、Chatworkと連携して利用することができるツールです。
タスクをふせんのような形でドラッグ&ドロップする直感的な操作も可能です。
10名利用時月額(税込):3,300円~(スタンダードプラン)
backlog(バックログ)は、クラウド型かインストール型かの利用が選択できる管理ツールです。
特にIT系のプロジェクト管理に向いており、ソースコードレビューやソースコードの更新(コミット)履歴も確認ができます。
もちろん一般的なプロジェクト管理機能も備わっています。
10名利用時月額(税込):2,640円~(スタータープラン)
まずはクラウド型かインストール型かを決めましょう。
インストール型のみを提供しているツールは少ないと思いますが、インストール型だと例えばテレワーク機器にも入れなくてはいけないなど、不便なこともあります。
また、プロジェクト本数や共有するファイルの大きさによって、料金が変わってくるものもあるので、値段だけで決めるとファイルストレージの追加料金がかさんでしまうこともあります。
最終的にはツールを導入したところでメンバーに利用してもらわないと意味がないので、業務に適しているか/操作がわかりやすいかを試用期間中に何人かにレビューしてもらうのもよいでしょう。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。