テレワークなどを活用して、旅行先などで休暇を楽しみながら仕事をする「ワーケーション」。

Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語で、リゾート地や温泉地など、普段の職場とは異なる場所で仕事をするものです。

新型コロナの感染拡大で、テレワークは一気に定着しました。一方、海外からの観光客は激減。打撃を受けた観光地の支援につなげようと、政府は昨年から「ワーケーション」の推進に力を入れています。

ワーケーションなどでの利用を見込んでいるという金華山や長良川が一望できるリモートルーム=2021年3月、岐阜市の都ホテル 岐阜長良川、朝日新聞社

では、このワーケーションは定着しているのでしょうか?

テレワークやワーケーション向けのホテル予約サイト「Otell」を運営する「ガイアックス」が6月29日に公表した調査結果によると、リモートワークが可能な人のうち、89.6%が「ワーケーションを知っている」と回答したといいます(有効回答のうち、リモートワークが可能な人の回答359件を抽出し集計)。

「ガイアックス」が6月29日に公表した調査結果より

また、45.1%が「ワーケーションをしたことがある・今後する予定」と回答。リモートワークが可能な人のおよそ半数がワーケーションを実施する意思を持っていることがわかります。

「ガイアックス」が6月29日に公表した調査結果より

一方で、一言で「ワーケーション」と言っても、「ワーク」と「バケーション」のバランスは人それぞれです。休暇の合間に仕事に取り組む「休暇をメインとしたワーケーション」もあれば、リゾート地など環境を変えて通常通り仕事をする「仕事をメインとしたワーケーション」もあります。

この調査では、「ワーケーション中の仕事と休暇の理想の割合」をたずねたところ、アンケート回答者の47.8%が、仕事を6割以上行う「仕事メインのワーケーション」を希望していることがわかったといいます。

「ガイアックス」が6月29日に公表した調査結果より

家族の有無や、休暇の取り方など、仕事やライフスタイルは人それぞれ。自分に合った働き方につながるような「ワーケーション」が可能になるといいですね。

 

(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年7月2日に公開した記事を転載しました)