【YouTubeラジオ】「人をダメにするクッション」ハナロロの挑戦
愛知県岡崎市のタキコウ縫製は縫製技術を生かし、ビーズクッションのブランド「ハナロロ」を立ち上げ、SDGs(持続可能な開発目標)を意識した商品も展開しています。ツギノジダイ編集部は、9月下旬に東京ビッグサイトで開かれた展示会「GOOD LIFE フェア 2022」(朝日新聞社主催)で、同社2代目の滝川進さん(56)への公開インタビューを行いました。その模様をYouTubeで紹介します。
愛知県岡崎市のタキコウ縫製は縫製技術を生かし、ビーズクッションのブランド「ハナロロ」を立ち上げ、SDGs(持続可能な開発目標)を意識した商品も展開しています。ツギノジダイ編集部は、9月下旬に東京ビッグサイトで開かれた展示会「GOOD LIFE フェア 2022」(朝日新聞社主催)で、同社2代目の滝川進さん(56)への公開インタビューを行いました。その模様をYouTubeで紹介します。
タキコウ縫製は滝川さんの父が創業して50年の歴史を誇る縫製メーカーで、今も60人の縫い子さんを抱えています。自動車のシートの縫製など大手企業のOEM(相手先ブランドによる生産)を手がけていましたが、15年ほど前から自社ブランド「ハナロロ」を育てています。「人をダメにするクッション」というキャッチフレーズを掲げ、座り心地の良さが売りです。
滝川さんはハナロロを立ち上げたきっかけについて「1996年ごろ、県内の福祉用具の開発研究会に参加したとき、寝たきりの高齢者が床ずれを起こしやすいことを知りました。リハビリを頑張れるようなビーズクッションをお孫さんがプレゼントするような流れを作りたいと思いました」と話します。
岡崎市はニットの産地として知られています。「ビーズクッションは伸びる生地を使わないといけない。それができる縫い子さんがたくさんいたのはラッキーでした。中に入れるビーズは小さいので、少しでも穴があると漏れてしまいます。小さな針で縫うなど気を遣いました」
滝川さんはハナロロを楽天市場などのDtoCで展開しました。はじめは売れなかったと言いますが「使ってもらうために、価格を抑えて宣伝広告費をかけ、クッションにストーリーを込めました」。次第に評判が広がっていきました。
ハナロロは「SDBs」(エスディービーズ)という理念を打ち出しています。21年からはビーズクッションのカバーを外した本体を購入した顧客には、使い終えたクッションを無料回収する仕組みを始めました。「お子さんと一緒にクッションを入れ替えてもらったら、サステイナブルの勉強になると思います」。使い古したビーズは植木鉢やサーフボードとしてアップサイクルしています。
ラジオ形式のYouTubeでは、「ハナロロ」のユニークな由来、介護用品の経験を生かしたクッションの座り心地の試行錯誤、レビューを商品改善につなげる仕組み、30~40代の女性を引き付けるブランドストーリーの作り方、ホテルとのコラボ企画などについてもお聴きになれます。また、記事末尾のフォトギャラリーでは、ハナロロの製品などの写真をご覧いただけます。
ミッキーマウスのデザインが目を引くハナロロのクッション
大きなクッションを抱える滝川進さん(左)、右側に写っているのがビーズをアップサイクルした植木鉢
ハナロロについてトークセッションで熱く語った滝川進さん(左)
ハナロロではクッション本体の無料回収を進めています
ハナロロはクッションの回収とアップサイクルも進めています
「GOOD LIFE フェア」のブースで展示されたハナロロのクッション
ハナロロを立ち上げたタキコウ縫製社長の滝川進さん。クッションを抱え、ビーズをアップサイクルしたサーフボードを手にしています
ハナロロを生み出す縫製場「ハナロロファーム」(タキコウ縫製提供)
ディズニーとコラボしたクッション(タキコウ縫製提供)
ハナロロが開いたポップアップストアの告知(タキコウ縫製提供)
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