目次

  1. 今年出荷分から5個→4個に
  2. 山崎製パン「1個あたりは1割程度増量している」
  3. そもそもパッケージに重量が書いていないわけ

 山崎製パンは2022年12月5日、小麦粉など原材料高騰の波を受けて、製品の内容量変更を発表。「薄皮つぶあんぱん」「薄皮クリームパン」などで知られる薄皮シリーズの全7品について、2023年1月1日出荷分より、値段はそのまま、内容量を5個から4個に変更するとしました。

 すると5個入りと4個入りの両方を購入した消費者が、それぞれの重さをはかった様子をツイッターに投稿。袋ごとはかると、重さはともに約200グラムだったとして、「数は減ってるけど重さは一緒では」と疑問をなげかけました。この投稿をうけ、ツイッター上では理由を推察する声が相次いでいます。

 実際のところ、重さは変わっていないのか。山崎製パンの広報IRの担当者に聞いてみました。

 「個数は5個から4個に数は減りましたが、1個あたりの満足感をアップするため、生地と中の具材(あんこなど)のボリュームを1割程度増やしました」(担当者)

 1個あたりのボリュームが増えていたのは間違いないようです。それでは、パッケージ全体の重量も変わっていないのでしょうか。

 「確かに1個あたりの重さは増えましたが、数字で言えば1割ほど。パッケージ全体でみれば、5個から4個に減らしたことで、総重量は1割減となっています」(同)

 やはりコスト削減のため、全体の重量は減らさざるを得なかったというのが実情でした。

 パッケージ全体の重量が減ったのなら、5個入りと4個入りで重さが同じになるケースはどんな理由が考えられるのでしょうか。

 「パンは焼き上げるときの機械の設定や水分量で、どうしても1個あたりの重さに個体差が出てしまいます。これは推察ですが、平均よりも重量が軽めの5個入りと、重量が重めの4個入りを比べた場合、全体の重さが同程度になる可能性はあります」(同)

 薄皮シリーズのパッケージには、そもそも重量の表記がありません。これは、厳密に重さをそろえることが難しいパンの特性をふまえたもの、とのことでした。担当者は「個体差が極力出ないよう、今後も品質の向上に努めていく」としています。