インバウンドで回復が期待される宿泊業、利益率を高める事例【写真特集】
インバウンド(訪日旅行客)増加を受け、観光需要の回復が期待されています。ツギノジダイは、改革に取り組み続けている旅館・ホテルなど宿泊業を紹介してきました。ITツールなどを活用した業務改善や、魅力ある施設・地域づくりによる利益率を高めようとしている取り組みなどを事例から紹介します。
インバウンド(訪日旅行客)増加を受け、観光需要の回復が期待されています。ツギノジダイは、改革に取り組み続けている旅館・ホテルなど宿泊業を紹介してきました。ITツールなどを活用した業務改善や、魅力ある施設・地域づくりによる利益率を高めようとしている取り組みなどを事例から紹介します。
目次
宮城県大崎市鳴子温泉の温泉宿「東多賀の湯」2代目は、妻の家業を担い、東日本大震災以降に減っていた利用客を呼び戻そうと、時代に合った設備投資を進めました。
温泉街の後継ぎ仲間らと再生プロジェクトを立ち上げ、イルミネーションの企画や空き家の活用など、協業の輪を広げて温泉街全体の活性化に奮闘しています。
愛知県中南部、蒲郡市の三谷(みや)温泉にある旅館・平野屋は1932年に創業 。バブル期には団体客で賑わいましたが 、社員旅行の減少などで2009年に民事再生法の手続きをしました。直後に継いだ4代目は、既存の設備を使ったアイデアで黒字に転換し、利益率を上げました。
神奈川県箱根町の温泉旅館「一の湯」16代目は大手外食チェーン・サイゼリヤでの経験を生かして数々の組織改革を実行。箱根で宿泊施設10カ所を運営する老舗を引っ張っています。コロナ禍で2カ月の休業に追い込まれながらも、大胆な経費削減と魅力的な宿泊プランで回復の道筋をつけました。
東京都内でホテルやレストランを経営する龍名館6代目は、継ぐ準備のない状態で家業に入りましたが、ITツールを全社に導入するなどして業務を効率化。
さらに新しく開業するホテルには、あえて龍名館の名前をつけず、外国人観光客向けに全63室の客室は「茶屋をイメージした庵」をテーマにしたデザイナーズルームとなっているホテル「ホテル1899東京」を開業しました。主体性を引き出す社員教育にも力を入れています。
帝国データバンクは2022年10月に旅館・ホテル業界の2022年度業績見通しを公表。それによると、旅館・ホテルの4割超が2022年は増収となり、旅館・ホテルの市場(事業者売上高ベース)は3兆円台回復の見通しだと公表しました。
ただし、2022年9月時点の帝国データバンクの調査で旅館・ホテル業界の6割超が正社員・非正規社員ともに「不足している」と回答し、人手不足問題が顕在化しているといいます。これまでの事例で紹介したように旅館・ホテルでの働き方改革を進めつつ、観光人材を育成することが急務になっています。
改正旅館業法に伴う指針で示された宿泊拒否が認められるケースと認められないケース
旅館業法改正による事業譲渡手続きの変更(厚労省の公式サイトから https://www.mhlw.go.jp/kaiseiryokangyohou/second_4.html)
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