目次

  1. 酒税とは 改正は何のため?
  2. 改正される税率一覧
    1. ビール系飲料 種類によって値上げも値下げも
    2. 醸造酒類、日本酒は値下げ
    3. チューハイは2026年に値上げ
  3. 税率改正で小売価格への影響は?
  4. 酒類の手持品課税(戻し税)に注意

 財務省の公式サイトによると、酒税とは、食料品などのような生活必需品とは異なる特殊な嗜好品としての性格に着目して課されている税金です。

 酒の種類ごとの生産・消費の状況などを踏まえた税負担を求めるため、その製造方法や性状などにより酒を分類し、それぞれ異なる税率を定めてきました。

 しかし、この異なる税率が商品開発や販売数量に大きく影響してきました。そこで、2017年度の税制改正で、類似する酒類間の税負担の公平性を回復するなどといった観点から、ビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)や醸造酒類(清酒、果実酒)の税率を段階的に見直すことになりました。

 見直しは、2020年から2026年までに3段階で実施され、このうち、2023年10月の改正は2段階目となります。

 改正される酒税のポイントは次の通りです。

酒類 アルコール分 1㎘あたりの税率
ビール 発泡性の有無を問わない 181,000円
発泡酒 次の3つに該当するものを除く 181,000円
麦芽比率25%以上50%未満 155,000円
麦芽比率25%未満 134,250円
いわゆる「新ジャンル」 134,250円
そのほかの発泡性酒類 ビール、発泡酒以外でアルコール分10度未満であって発泡性を有するもの 80,000円
清酒 100,000円
果実酒 100,000円
そのほかの醸造酒 100,000円
連続式蒸留焼酎・単式蒸留焼酎・原料用アルコール 21度以上・21度未満 200,000円に20度を超える1度ごとに10,000円加算(21度未満は200,000円)
ウイスキー・ブランデー・スピリッツ 37度以上は370,000円に37度を超える1度ごとに10,000円加算。37度未満は370,000円
合成清酒 100,000円
みりん 20,000円
甘味果実酒・リキュール 13度以上は120,000円に12度を超える1度ごとに10,000円加算。13度未満は120,000円
粉末酒 390,000円
雑酒 みりん類似20,000円、21度以上は200,000円に20度を超える1度ごとに10,000円加算、21度未満は200,000円

 ビール系飲料の税率について、2026年10月に、1㎘あたり15万5000円(350㎖換算54.25円)に一本化します。これに向けて2023年10月に、ビールは350㎖換算で、63.35円に引き下げ、発泡酒はこれまでと変わらず46.99円、第3のビール(新ジャンル)は46.99円に引き上げられます。

 日本酒(清酒)やワイン(果実酒)といった醸造酒類の税率は、2023年10月に、1㎘あたり10万円に一本化します。

 チューハイなどの発泡性酒類の税率について、 2026年10月に、1㎘あたり10万円(350㎖換算35円)に引き上げます。これにあわせて、低アルコール分の蒸留酒類及びリキュールに係る特例税率についても、2026年10月に引き上げます。ただし、2023年10月の改正はありません。

 酒税の税率が変わるとはいえ、昨今の原材料高、人件費の高騰などもあり、減税分がただちに商品価格に反映されるとは限りません。

 たとえば、白鶴酒造(神戸市灘区)の公式サイトによると、10月1日出荷分から価格を改定します。

 「白鶴」「忠勇」約150品目の1.8L瓶の日本酒について、酒税減税分と資材高騰分の一部を反映した結果、生産者価格を値上げします。ただし、それ以外については、生産者価格を据え置きます。

 「BLUE MOON」などビール3品目については、2023年3月発売時に酒税減税分を見越した価格設定のため生産者価格は据え置きます。輸入ワインなど果実酒30品目については酒税増税分を企業努力で吸収すると説明しています。

 宝酒造も、焼酎・ソフトアルコール飲料・清酒・紹興酒等の一部商品の価格を、2023年10月1日出荷分から改定いたします。各カテゴリーの価格改定率は以下の通りです。

カテゴリー 価格改定率
焼酎 4~10%
ソフトアルコール飲料 21~23%
清酒・料理清酒 ▲2~+12%
紹興酒・その他 ▲3~+8%

 そのほか、ビール大手も生産者価格の改定予定を発表しています。

 酒税の税率が改正される酒については、2023年10月1日午前0時時点で、税率を引き上げられた酒には課税され、引き下げられた酒には還付を受けられます。

 2023年10月1日午前0時時点で、1800ℓ以上の対象の酒を所持していた酒類業者(飲食店も含む)が対象となりますが、1800ℓ以上所持していない場合でも、届け出をすれば、
酒税の還付を受けられる場合があります。

 詳しくは国税庁の資料(PDF方式)で確認してください。