目次

  1. ハマスとイスラエルの武力衝突、双方で被害拡大
  2. イスラエルから国外退避進む
  3. 紛争が拡大・飛び火することを念頭に準備を
  4. 日本企業にとっても対岸の火事ではない

 地中海に面し、エジプトにも近いパレスチナ・ガザ地区を実行支配するイスラム原理主義組織ハマスが10月7日朝、イスラエル領内へ大量のロケット弾を発射し、ハマスの戦闘員らが市民を無差別に殺害し、一部の市民は拉致されパレスチナ領内に連行されています。

 軍事力で圧倒的に優勢に立つイスラエルも反撃し、パレスチナ領内へ厳しい空爆を続けています。外務省の海外安全ホームページでは今後、イスラエル軍はより本格的な軍事作戦を実行することが見込まれているとして注意を呼び掛けるなど、事態は非常に流動的です。

 11日時点で、これまでに兵士や市民含め双方で2100人以上が犠牲になったとされ、米国人や英国人、フランス人やウクライナ人、ネパール人やタイ人など多くの外国人も巻き込まれています。

 2022年の外務省による海外進出日系企業拠点数調査によれば、イスラエルに進出している日系企業の拠点数は87。商社やメーカー、IT企業などを含んでいます。

 中国や台湾、ASEANなどに比べれば、イスラエルに進出する日本企業の数は多くありませんが、現在の状況はすでに、イスラエルから国外退避するレベルにあると判断できます。筆者にも駐在員や出張者の対応について問い合わせがいくつかありましたが、上述のような回答をしました。

 西村康稔経済産業相は10月10日の閣議後会見で、イスラエルに進出している企業について「邦人被害はないとの報告を受けている」ことを明らかにしました。また、30社弱の会社で働く現地駐在の日本人もほぼ退避したといいます。

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