目次

  1. 「近江ちゃんぽん」の商標を開放
  2. コロナ禍で来客数が半分以下に
  3. 品質に差が出ないための工夫
  4. 「荒くれ者」の集団を変えた
  5. 原価低減にウルトラCはない
  6. 全国200店舗超えを目指して
  7. 観光業を担う企業として
  8. 高い目標を持って努力する

──山本さんは2014年、「近江ちゃんぽん」を商標登録し、任意団体「近江ちゃんぽん協会」も設立しました。狙いは何だったのでしょうか。

 まず自社製品を守るために商標登録を申請しましたが、難しいだろうとも思っていました。地域名のついた商品は一般名称になるため、いち営利企業の商標申請は通りづらいためです。

 しかしながら、「近江ちゃんぽん」はドリームフーズが発案した名前で、会社のルーツとなった「麺類をかべ」(前編参照)のレシピを今に受け継いでいます。そういった独自性から、登録が認められました。

 とはいえ、これは自社が独占するためではなく、地域活性化を前提としたものです。

ちゃんぽん亭の「近江ちゃんぽん」

 彦根市には、近江ちゃんぽんのようなちゃんぽんを出すお店がたくさんあります。昔からある店、ドリームフーズから独立した方が出した店、あるいはちゃんぽんを出すラーメン店など、形態は様々ですが、「近江ちゃんぽん」とは名乗っていませんでした。

 しかし、近江ちゃんぽんを盛り上げるには、我々だけの力では足りません。少なくとも発祥地の彦根市では、色々な店で出してなんぼだと思っています。そのため、一定の条件を満たすことで「近江ちゃんぽん」の商標を開放することにしたんです。

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