戦略分野国内生産促進税制とは 電気自動車や半導体など5分野が対象
戦略分野国内生産促進税制とは、電気自動車や半導体など日本として長期的な戦略投資が不可欠となる5分野に対し、10年にわたって法人税を減税する制度です。政府与党は2024年度税制改正大綱に盛り込みました。対象となる事業者や期間、控除額など詳しい要件を整理しました。
戦略分野国内生産促進税制とは、電気自動車や半導体など日本として長期的な戦略投資が不可欠となる5分野に対し、10年にわたって法人税を減税する制度です。政府与党は2024年度税制改正大綱に盛り込みました。対象となる事業者や期間、控除額など詳しい要件を整理しました。
戦略分野国内生産促進税制とは、電気自動車(EV・FCV・PHEV)・蓄電池、グリーンスチール(製造時のCO2排出量を従来の鉄鋼より大幅に削減した鉄鋼)、グリーンケミカル(植物、農産物、その副産物、廃棄物などを原料として得られる化学製品)、持続可能な航空燃料(SAF)、半導体(アナログ・マイコン)など、総事業費が大きく、特に生産段階でのコストが高い5つの戦略分野への投資を促進するために減税する制度です。
経済産業省によると、米国のIRA法、CHIPS法や欧州のグリーン・ディール産業計画をはじめ、戦略分野に関する投資を自国内に誘導するための国際的な産業政策競争が活発化しています。
こうしたなか、日本でも中長期的な経済成長を牽引する戦略分野で、世界と競争できる投資促進策が必要だとして、政府与党が2024年度税制改正大綱に盛り込みました。
税制改正大綱によると、まず青色申告書を提出する法人であることが前提です。
つぎに、産業競争力強化法の改正を前提に、改正法の施行の日から2027年3月31日までの間に、産業競争力強化法の事業適応計画の認定を受けることが条件となります。
さらに、事業適応計画に記載された産業競争力基盤強化商品を生産するための設備の新設または増設に関する機械などを取得して、国内にある事業の用に供した場合に対象となる見込みです。
減税対象となる産業競争力基盤強化商品とは、具体的には以下の製品となります。控除額もあわせて紹介します。
注意点としては、産業競争力基盤強化商品生産用資産を事業の用に供した日以後7年を経過する日の翌日からは控除額を段階的に引き下げ、8年目は75%相当額、9年目は50%相当額、10年目は25%相当額となる見込みです。
マイコン半導体のうちテクノロジーノード28~45nm相当…1.6万円
マイコン半導体のうちテクノロジーノード45~65nm相当…1.3万円
マイコン半導体のうちテクノロジーノード65~90nm相当…1.1万円
マイコン半導体のうちテクノロジーノード90nm以上相当…7000円
ウエハーが主としてけい素で構成されるパワー半導体…6000円
炭化けい素又は窒化ガリウムで構成されるパワー半導体…2.9万円
アナログ半導体のうちイメージセンサー…1.8万円
その他のアナログ半導体…4000円
電動車1台20万円(軽自動車でない電気自動車及び燃料電池自動車は40万円)
1tあたり2万円
1tあたり5万円
1リットル当たり30円
産業競争力強化法の事業適応計画の認定の日以後10年以内の日を含む各事業年度が対象期間となる見込みです。
産業競争力基盤強化商品生産用資産により生産された産業競争力基盤強化商品のうち、その事業年度の対象期間において販売されたものの数量などに応じた金額と、その産業競争力基盤強化商品生産用資産の取得価額を基礎とした金額とのうち、いずれか少ない金額が税額控除できます。
ただし、控除税額は、デジタルトランスフォーメーション投資促進税制の税額控除制度による控除税額及びカーボンニュートラルに向けた投資促進税制の税額控除制度による控除税額との合計で当期の法人税額の40%(半導体生産用資産にあっては、20%)を上限とし、控除限度超過額は4年間(半導体生産用資産にあっては、3年間)の繰越しができるといいます。
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