目次

  1. 「コンセプト」はざっくばらんでも
  2. 後継ぎに必要なのは傾聴
  3. 「相続はどうする?」はNG
  4. コンセプトを採用活動と絡める
  5. コンセプト作りが相続を前に
  6. 「なぜ仕事をしているか」を問う

ーー企業の「コンセプト」とは何でしょうか。

 私は、企業の核になるものを「コンセプト」と定義しています。迷ったとき、会社が最終的に向かう指針で、社会との関わり方、従業員に求めるもの、企業のあり方を含みます。

 経営理念と言い換えてもいいでしょう。ただ、理念というと、割ときれいに作ろうとする傾向があります。事業承継まで時間があれば、数年かけて理念を落とし込むのもいいですが、時間のない企業も少なくありません。お客様や従業員にどんな価値を提供したいのか。核となる考え方を、ざっくばらんな言葉で示す形でいいと思います。

ーー青代さんがコンセプトの重要性を意識したきっかけは。

 13年ほど前から事業承継に関わり、「経営者が急死して会社の株が宙に浮き、従業員も途方に暮れている」といった相談を何件も受けました。M&Aに成功したり、廃業に至ったり、お家騒動になったり。様々な経験をするなか、なぜ事業承継が遅れるのかがずっと疑問でした。

 コンセプトについて考え始めたのは、M&Aで事業譲渡した会社をサポートしたのがきっかけです。

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