目次

  1. 野菜の生育状況及び価格見通しとは
  2. 2025年1月の野菜の生育・出荷及び価格の見通し

 農水省の公式サイトによると、天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化を促し、野菜の供給及び価格の安定に寄与することを目的として、2011年から、主産地、卸売会社等からの聞き取りをもとに、農水省が野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。

 2025年1月は、夏秋期の高温や2024年12月の低温などの影響により、出荷数量が平年を下回り、価格が平年を上回って推移する品目がある一方、果菜類などで前月から徐々に落ち着くもの、一定程度の範囲に収まる品目もある見込みです。

 「平年並み」とは、平年(過去5ヵ年平均)との比率が概ね90%以上、110%以下であることを示しています。

品目 主産地
( )書きは前年1月の入荷
シェア
今後の生育及び出荷見通し 1月の価格見通し
(平年比)
だいこん 千葉(50%)
神奈川(45%)
主産県において、12月の低温、干ばつの影響により細物傾向となっており、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
にんじん 千葉(85%)
千葉県産は8月から9月の高温の影響により細物傾向となっていることに加え、歩留まりの低下がみられ、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
はくさい 茨城(86%)
茨城県産の生育は順調であり、1月の出荷数量は平年並みが見込まれるが、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移することが見込まれることから、引き合いが強まり、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
キャベツ 愛知(45%)
千葉(29%)
神奈川(10%)
主産県において、8月から9月の高温、10月の天候不順の影響による歩留まりの低下に加え、12月の低温、干ばつの影響により小玉傾向となっており、1月の出荷数量は下旬に向けて回復も見込まれるが平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
ほうれんそう 茨城(39%)
群馬(37%)
主産県において、生育は概ね順調であり、1月の出荷数量は平年並みが見込まれるが、他の葉物野菜の出荷数量が減少傾向で推移することが見込まれることから、引き合いが強まり、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 やや平年を上回って推移
ねぎ 千葉(28%)
茨城(24%)
埼玉(19%)
主産県において、8月から9月の高温の影響により歩留まりの低下がみられ、生育は回復傾向にあるものの、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。 前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移
レタス 静岡(36%)
香川(16%)
長崎(13%)
主産県において、10月から11月の高温の影響による歩留まりの低下に加え、12月の低温、干ばつにより小玉傾向となっており、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。 平年を上回って推移
きゅうり 宮崎(48%)
千葉(16%)
高知(15%)
宮崎県産・高知県産は10月から11月の天候不順の影響により生育不良がみられ、1月の出荷数量は平年を下回る見込み。千葉県産は夏秋期の高温の影響により定植・生育遅れがみられるものの、回復傾向にあり、出荷数量は平年並みで推移する見込み。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
なす 高知(67%)
福岡(17%)
主産県において、夏秋期の高温、11月下旬以降の低温の影響により生育不良がみられ、生育は回復傾向にあるものの、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。 前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移
トマト 熊本(40%)
栃木(20%)
愛知(16%)
主産地では、夏秋期の高温、11月の天候不順、12月の低温等の影響により、生育不良、歩留まりの低下がみられることに加え、小玉傾向となっており、1月の出荷数量は平年を下回って推移し、価格はやや平年を上回って推移する見込み。 やや平年を上回って推移
ピーマン 宮崎(49%)
鹿児島(15%)
高知(15%)
茨城(11%)
宮崎県産・鹿児島県産・高知県産は10月から11月の天候不順、12月の低温の影響等により、生育不良等がみられ、1月の出荷数量は平年を下回って推移する見込み。茨城県産は夏秋期の高温の影響等により、切りあがりが早くなっている。
全体として、1月の出荷数量は回復傾向にあるものの平年を下回って推移し、価格は前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移する見込み。
前月から徐々に落ち着くものの平年を上回って推移
ばれいしょ 北海道(66%)
長崎(19%)
鹿児島(16%)
北海道産・長崎県産に加え、鹿児島県産の出荷が増加する。
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。長崎県産・鹿児島県産は定植時期の高温、干ばつの影響により小玉傾向となっており、1月の出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回る見込み。
平年を上回って推移
さといも 埼玉(66%)
愛媛(11%)
埼玉県産の生育は順調であり、1月の出荷数量は平年並みで推移する見込み。愛媛県産は定植時期の長雨、夏秋期の高温の影響により歩留まりの低下がみられることに加え、小玉傾向となっている。
全体として、1月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
平年並みで推移
たまねぎ 北海道(75%)
静岡(20%)
北海道産に加え、静岡県産の出荷が増加する。
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。静岡県産は播種時期の高温、その後の降雨の影響等により、生育遅延がみられる。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
やや平年を上回って推移
ブロッコリー 香川(24%)
愛知(23%)
熊本(19%)
主産地において、12月の低温、干ばつの影響による生育の停滞に加え、歩留まりの低下がみられる。
全体として、1月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
平年を上回って推移