目次

  1. 田宮会長のプロフィール
  2. 田宮会長、静岡の地元経済にも寄与
  3. 田宮会長の葬儀・お別れの会

 田宮俊作会長は、文化庁メディア芸術祭の第21回功労賞を受賞しており、ここで記載されているプロフィールがこれまでの業績を分かりやすく伝えています。

 文化庁メディア芸術祭の公式サイトによると、田宮俊作会長は1934年、静岡市生まれ。1958年早稲田大学卒業後、父が経営する田宮商事に入社。

 木製模型の企画、設計に携わるが、欧米からのプラスチックモデルの流入といった危機のなか、木製からプラスチックを素材とした模型製造への大転換を果たしました。

 1968年には世界中の玩具メーカーが集まるニュルンベルク国際玩具見本市に初出展、品質世界一を旗印に以来51年連続出展を続けている。早期にカスタマーサービス部門の設立を指示するなど、模型の品質管理と、タミヤブランドの向上に努めてきました。

 また、小松崎茂、上田毅八郎、高荷義之といった時代を代表するイラストレーターを起用し、プラモデルの顔となる箱絵をパッケージ装飾という役割を超えて発展させ、ボックスアートと呼ばれる絵画様式を成立させました。

 このボックスアートは近年、国内の美術館を巡回する展覧会が開催されるほどだといいます。1994年より静岡模型教材協同組合理事長に就任。毎年5月には静岡ホビーショーを開催し、地元経済の活性化にも寄与しています。

 タミヤは2024年に田宮俊作氏が社長職を退き、俊作氏の孫娘の夫である田宮信央氏が新社長に就いています。

 田宮氏は、タミヤグループだけでなく、業界全体や地域社会にも貢献しました。

 たとえば、静岡模型教材協同組合の理事長や、公益財団法人タミヤ奨学会の理事長を務めたほか、しずおか産業・観光戦略推進機構の理事長も務めました。こうした功績から、静岡市功労者表彰、静岡県知事表彰を受賞しています。

 タミヤは、田宮会長が7月18日に90歳で死去したことを明らかにしました。

 「なお葬儀につきましては、故人の遺志により、近親者のみにて執り行いましたことをご報告申し上げます。日時は未定ですが、弊社にて後日お別れの会を開催させていただく予定です。まことに勝手ながら、ご香典、ご供花、ご供物、弔電の儀は固くご辞退申し上げます」と伝えています。