予算額500億円以上の経済産業省補助金の採択案件、都道府県別に図示

「国内投資マップ」は、2021年度~2025年度の経済産業省の予算額500億円以上の補助金の採択案件などを地図上に落とし込み、可視化したものです。その総額は約7.8兆円に上るといいます。採択案件29万件の一部を、分野、企業規模、立地市町村などのバランスを考慮しつつ、都道府県別に図示しています。
「国内投資マップ」は、2021年度~2025年度の経済産業省の予算額500億円以上の補助金の採択案件などを地図上に落とし込み、可視化したものです。その総額は約7.8兆円に上るといいます。採択案件29万件の一部を、分野、企業規模、立地市町村などのバランスを考慮しつつ、都道府県別に図示しています。
国内投資マップは、2021年度補正予算~2025年度当初予算で、経産省の予算額500億円以上の採択案件29万件の一部を、分野、企業規模、立地市町村など一定のバランスを考慮しつつ、都道府県別に図示しました。掲載されている補助事業は以下の通りです。
これらの大規模予算事業の採択案件として、半導体、蓄電池、バイオ医薬品といった戦略的物資の生産基盤強化が目立ちます。
たとえば、北海道では、千歳市にラピダスが「最先端ロジック半導体製造ラインの建設、2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計・製造技術開発」を進めています。
関東地方では、茨城県つくば市でTSMCジャパン3DIC研究開発センターが「3DIC技術の研究開発」を行うなど、先端技術の研究開発拠点の形成が進んでいます。
栃木県宇都宮市ではキヤノンが露光装置の生産設備増強や先端3次元構造ロジック半導体デバイスの製造・プロセス技術の開発などに取り組んでいます。
東京都港区では東京エレクトロンが先端3次元構造ロジック半導体デバイスの製造・プロセス技術の開発を進めるなど、首都圏でもハイテク分野への投資が活発です。
中部地方では、長野県松本市で富士電機が「SiCパワー半導体、SiCエピウエハの生産設備の増強」を行っており、電気自動車(EV)などの電動化に不可欠なパワー半導体の国内生産能力を強化しています。
愛知県では、トヨタ自動車や豊田自動織機、愛三工業などが豊田市、みよし市、大府市、安城市で「蓄電池の生産基盤整備、生産技術の導入・開発・改良」に大規模投資を行っており、これはEVの重要なサプライチェーンの構築を進めているとみられます。
近畿地方では、三重県四日市市でキオクシアが「3次元フラッシュメモリ(第8、9世代製品)製造拠点を建設」し、半導体メモリの増産体制を築いています。
また、大阪府堺市では積水化学工業が「フィルム型ペロブスカイト太陽電池の量産」に向けた取り組みを進めており、再生可能エネルギー分野の新たな技術開発を支援しています。
九州地方では、熊本県菊陽町におけるJASMの「先端ロジック半導体製造拠点の新設」です。これは周辺地域への経済波及効果も期待されます。
宮崎県国富町でもローム・ラピスセミコンダクタが「半導体の生産拠点の新設」を進めるなど、九州地方が半導体産業の新たな拠点として発展していることがわかります。
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