「饅頭を誰か作ってくれ」。きっかけはTwitter

 2020年2月末にTwitterとインスタグラムで発信された1通の投稿。邑南町にまつわる歴史や史跡の投稿をしている「おおにゃん」さんから発せられたメッセージに応えた人がいました。1932年創業の和菓子屋「静間松月堂」さんです。京都の和菓子屋で修行したご主人、静間幹生さんと、屈託のない笑顔で販売にいそしむ奥様かつ子さんを中心とした家族経営の老舗です。

 一方で、おおなんビズでも、SNS上で邑南町にまつわる情報を定期的に収集していたため、この投稿を把握していました。そこで「おおにゃん」さんにSNS上でメッセージを送って、商品開発をサポートしていく旨を伝えたところ、「おおにゃん」さんと静間松月堂さんとのやり取りのなかで、おおなんビズが紹介され、静間松月堂さんがおおなんbizを訪れました。

焼き印にするか、顔型にするか……

 これまでの取り組みを聞くなかで、幹生さんが作る和菓子は、いちご大福をはじめ、町内でも人気であり、メディアを活用すれば町外にもファンが増える可能性がありました。また、通常の饅頭も「銘菓二ツ山」としてお土産商品として販売されており、婚礼や祝い事などの贈りものに用いられる上用饅頭なども取り扱っていることから、早速、二ツ山をベースに試作品を作りました。

 当初、幹生さんが考えていたのは、町のゆるキャラ:オオナン・ショウの焼き印を使った、饅頭の上にオオナン・ショウのシルエットが写った試作品でした。しかし、SNSの投稿になるべく忠実に、かつ、ゆるキャラの可愛さを前面に押し出したかったことから、再度オオナン・ショウの顔型饅頭の試作をお願いしました。すると次の相談では、新しいアイデアが出てきました。

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。