カイゼンとは

 徹底的に無駄を省くトヨタ生産方式の主要な考え方の一つです。作業時間を縮めたり、工具に改良を加えたりと日本の製造業の強さの源泉とされています。無駄を見つけ、なるべく費用をかけずに迅速になくし、全員参加が特色です。

「カイゼン」に向けた組織の動かし方

――「カイゼン」活動に社員から反対はありませんでしたか。

 おそらく大部分は当初「そんなことをやっても意味がない」と思っていただろうと思います(笑)。「現時点で何の問題もないのに、なぜわざわざ新たなことに取り組まなくてはいけないのか?」という疑問の声も聞こえてきました。

 確かに現場にかかる負荷は大きいですし、ベテラン社員の中には「長年自分が取り組んできたことが否定されるのではないか」と不安に感じる人もいたかもしれません。

 私が入社する以前にもコンサルタントに依頼して取り組んだ過去があります。そのときに大した成果が出せなかったという経験もあって、「カイゼン」活動には否定的な見方が多かったのです。

 社長の強い意思を示すことが大切でした。「どうしてカイゼン活動をやらなければいけないのか」を自分自身でも改めて考え、社内に積極的に発信しました。動機付けが必要だと考えたのです。

カイゼンが必要な理由とは

――なぜ「カイゼン」活動が必要なのでしょうか。

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