中高生アスリートへの誤った「食トレ」に課題意識

 山形市でスポーツジム「楽トレスペースGreen」を運営する草苅大悟さんは、山形市内でデイサービスやリハビリ、トレーニング支援事業を行う一方で、県内の高等学校で野球やバスケットボールのトレーナーも務めています。

 成長期である中高生の部活動の現場では、身体を大きくするためにトレーニングの一環として大量の食物摂取を強いられがちです。苦労しながら時間をかけて食べるアスリートたちの「量が多すぎて食べられない」「栄養が偏りがちになる」といった悩みを多く聞いてきました。

 “運動に適した栄養を摂取すること“が正しい食事トレーニング(食トレ)ですが、一部にある「食トレ=大量な食事で身体を大きくすること」という誤った認識にも課題を感じていました。

 ある時、県外の野球強豪校の監督から「無理にたくさん食べさせない。食べやすい麺類を用意し、同じ量を食べてもより多くのタンパク質が摂取できる工夫をしている」と聞き、食トレの現場に「おいしく食べやすく効率的にたんぱく質が摂取できる麺類」を企画できないかと考えました。

 山形市内で整骨院を営み、東京オリンピックではメディカルスタッフとして活動予定の芹川武志さんに相談しました。さらに芹川さんから酒井製麺所専務の酒井昌夫さんを紹介され、ここから3者が協業して商品開発がスタートしました。

ターゲットが不明確だと選ばれない

 Y-bizに相談に訪れたのは、商品開発の方向性が大枠で決まった段階でした。一方、販売方法、情報発信などの具体性をどのように高めるかについて課題がありました。

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