テレワークが進まない原因は

 中小企業でテレワークが進まない原因はどこにあるでしょうか。私はコミュニケーションに不安を感じている社員が多いからだと考えます。人は言葉よりも、態度や姿勢などから多くのメッセージを受け取りますが、テレワーク環境では、それがやりにくい現実があります。

 テレワークで仕事を上手く回すには、話を聞いて相手の真意をくみ取り、思いを自分の言葉で伝えられるスキルが不可欠です。これは、一朝一夕では身につきません。毎日、人の話を聞き、わからなければ質問をする。聞いたらそれを受け止めて、フィードバックするという繰り返しで磨かれます。パソコンなどの機器だけが普及しても、テレワークは簡単には進みません。

テレワーク下で高める働きがい

 そんな中、工業用ブラシ専業メーカーのバーテック(大阪市都島区)は、2020年3月から事業のテレワーク化に取り組んでいます。リモート率は80~90%で、マーケティングや営業活動のオンライン化を実現。コロナ前よりも顧客接点を創出しています。

バーテックで扱っている商品群

 同社はコロナ禍以前から、様々な取り組みを通じて、主体性を発揮する社員を育てています。国際的な調査機関「Great Place To Work」(GPTW)が世界約60ヶ国で実施している「働きがいのある会社」ランキングで、バーテックは、日本の小規模部門(25~99人)の第10位に入りました。4年連続のトップ50入りで、今回は初のベスト10に輝きました。

 バーテックは社員数33名のファブレス企業です。「ブラシで世界を変えよう」というビジョンを掲げ、食品業界を中心に食品衛生や有害生物の駆除などに役立つ工業用ブラシで高い評価を得ています。生産は全て外部に委託し、社内は企画、設計、流通加工、営業部門で構成されています。

バーテック3代目社長の末松仁彦さん

 創業77年の同社を率いるのは、3代目の末松仁彦さんです。末松さんは2008年、27歳で先代の父から事業を引き継ぎ、売上・社員数ともに約2倍に成長させました。末松さんはテレワークを推進しながら、どのように社員の働きがいを高めているのでしょうか。

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