目次

  1. 受注型生産や新規営業の難しさ
  2. 導入のきっかけは「運です」
  3. デジタルマーケティングへ 5つの取り組み
    1. 見込み客リストの充実

 関東製作所は、おもに自動車向けの内外装品、機能部品の金型・設備の製造・販売を手がけてきた企業です。ただし、受注生産型のため、業績は取引先の開発の波の影響を受けてしまいます。たとえば、ある取引先の売り上げが5分の1程度まで下がることがありました。

 1社依存度、業界依存度が高いと、環境変化に対応できなくなってしまいます。また、値下げ要求に応じてしまうと利益率もなかなか上げられません。

 「新規顧客を開拓し、受注を増やして経営を安定させられないか」と渡邉さんは感じていましたが、この20年で新規の引き合い(取引前の問い合わせ)は3、4件。

 やみくもに営業しても受注につながる確率は低く、効率が良くありません。以前は成形メーカーを調べて、営業マンが売り込みをかけていました。しかし、すでに取引のある金型メーカーがあるため、新規参入は非常に困難であると同時に価格を安くしないと受注に至らず、結果として取引が長続きしませんでした。

 そんな時に出会ったのが、デジタルマーケティングでした。

関東製作所4代目の渡邉章社長(手前中央)。関東製作所は1948年(昭和23年)に発足し国内9拠点とインドネシアで事業展開。ブロー金型に加え、新たに射出成形金型・部品加工など業務を拡大している。2021年10月、福岡県飯塚市に福岡工場を新設予定。

 デジタルマーケティングに取り組んだきっかけについて、渡邉さんは「正直にお話しすると運です」と明かします。

 関東製作所では、ちょうどそのころ、社内で教育システム構築のために船井総合研究所の片山和也上席コンサルタントに相談していました。勉強会を開くなかでたまたまデジタルマーケティングが話題に上りました。

 関東製作所が2019年2月からデジタルマーケティングに取り組み始めました。具体的には、次の5つの取り組みをしました。

 まずは、自社の商品・サービスに関心がありそうな見込み客のリストを充実させるために、展示会への出展、ホワイトペーパーの作成、情報プラットフォームや新聞広告の活用などに力を入れました。

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。