目次

  1. Webプッシュ通知とは
  2. プッシュ通知の悪用の手口
    1. サイト上でブラウザの通知を許可するよう誘導
    2. ブラウザ起動中に偽の通知を表示
    3. 通知表示をクリックさせ不審なサイトに誘導
  3. 誤って許可したプッシュ通知の削除方法
    1. Google Chrome(パソコン)の場合
    2. Google Chrome(Android)の場合
    3. Microsoft Edge(パソコン)の場合
    4. Microsoft Edge(Android)の場合
    5. Firefox(パソコン)の場合
    6. Firefox(Android)の場合
  4. 誘導された先で操作してしまった場合
    1. ソフトウエアの購入やサポート契約をしてしまった(PC)
    2. 不審なアプリのインストールに誘導された(スマホ)
    3. 偽当選サイトに誘導された(PC、スマホ)
  5. 被害に遭わないための対策

 スマホを利用していると、ロック画面やアプリの操作中に、様々なアプリのメッセージが届きます。これがプッシュ通知(Push通知)です。これに対し、Webプッシュ通知(ブラウザプッシュ通知)とは、アプリを使わず、ブラウザの機能でプッシュ通知を送れる機能です。サイトの閲覧時に通知を受け取るかどうかの選択を求められるので見たことがある人も多いでしょう。

 しかし、IPAによると、Webプッシュ通知を悪用し、不審なサイトに誘導する手口が出ています。誘導された先では、偽のセキュリティソフトの購入を促されたり、別のアプリのインストールを求められたりします。
 IPAが確認した具体的な手口は次の通りです。

  1. ブラウザの通知を許可するよう誘導
  2. ブラウザ起動中に偽の通知が表示
  3. 通知表示から不審なサイトに誘導

 サイトを訪れたときにブラウザ通知の許可ボタンを表示するだけでなく、CAPTCHA認証(画像を使った認証)を装って誘導する例があります。

CAPTCHA認証を装った「許可」ボタンへの誘導事例

 「許可」を押すと、その後、ブラウザを起動中に「パソコンがウイルス感染した」「スマートフォンをクリーンアップしてください」などの通知が表示されます。IPAは「根拠のない偽の通知内容であり、不安をあおって不審サイトに誘導する目的であると考えられます」と説明しています。

パソコンでの表示事例
スマートフォンに表示される通知表示事例(Androidバージョン11 スマホ Google Pixel3)

 通知表示をクリックすると、パソコンだと「偽のセキュリティソフト購入サイト」や「偽の当選サイト」、スマートフォンだと「不審アプリのインストール誘導サイト」に誘導される場合があります。

 誤ってプッシュ通知を許可してしまった場合でも、ブラウザに登録した通知許可を削除できます。

Chrome画面右上のメニューボタンから「設定」を選択
「プライバシーとセキュリティ」>「サイトの設定」を選択
「通知」を選択
「許可」欄の不審なURLのメニューボタンから「削除」を選択

Chrome画面右上のメニューボタンから「設定」を選択
「通知」を選択
「サイト」欄の不審なURLのスイッチボタンをOFFに変更

Edge画面右上のメニューボタンから「設定」を選択
左側メニューの「Cookieとサイトのアクセス許可」を選択
「通知」を選択
「許可」欄の不審なURLのメニューボタンから「削除」を選択

Edge画面下のメニューボタンから「設定」を選択
「サイトのアクセス許可」を選択
「通知」を選択
「許可」欄の不審なURLをタップし、「データを削除してリセット」を選択

Fire fox画面右上のメニューボタンから「オプション」を選択
左側メニューの「プライバシーとセキュリティ」を選択
「許可設定」の「通知」の右側の「設定」を選択
不審なURLの「現在の設定」を「不許可」に変更し、「変更を保存」を選択

Firefox画面右下のメニューボタンから「設定」を選択
「サイトの許可設定」を選択
「通知」を選択
「ブロック」を選択

 誘導された先で購入やインストールしてしまった場合は、以下のサイトを参考にしてください。

 遠隔操作によるサポート作業を誘導される場合もあります。ソフトウエアのアンインストール、場合によっては、ソフトウエアをインストールする前の状態にパソコンを戻す必要があります。

 インストールしないことが大切ですが、仮にインストールしてしまった場合はアンインストールしましょう。ただし、自動継続課金の有料アプリの場合はアンインストールだけでは解約されませんので注意してください。

 申し込む前に、申し込む前に、サイト内の情報や利用規約をよく確認しましょう。万一登録してしまった場合は、退会手続きが必要です。国民生活センターの「iPhone当選に見せかけた有料サイト登録・課金に関する相談」を参考にしてください。

 被害に遭わないための対策は次の3つです。

  • 信頼できるサイトのみ通知を許可する
  • 通知を許可しても表示内容をうのみにしない
  • 通知表示からサイトに誘導されたらそのまま閉じる