PR TIMESに登録された発表前の情報に不正アクセス 16社が被害
杉本崇
(最終更新:)
プレスリリース配信サービスの国内最大手「PR TIMES」は2021年7月9日、発表前に下書き保存登録していた画像ファイルやPDFファイルなどが不正アクセスを受け、外部に流出したと発表しました。発表前の情報がSNSに投稿されたことから発覚しました。9月22日の発表で、不正取得されたのは、16社から2020年11月13日~2021年7月6日の間に配信されたプレスリリース871件に関連する画像zipファイル866点とプレスリリース添付のドキュメントファイル91点に上ります。
不正アクセスで流出した情報
PR TIMESのプラットフォームで不正アクセスの被害を受けたのは2021年5月4日~7月6日で、会員企業13社が発表前に下書き保存登録していたプレスリリース230件分の画像のzipファイル230点と、13社のうちの4社のドキュメントファイル(PDF)28点です。
7月9日の発表時点で、インサイダー取引規制にかかる「金融商品取引法上の重要事実」に該当するものは確認されていないと説明しています。
9月22日に追加発表し、流出したのは、16社17アカウントから2020年11月13日~2021年7月6日の間に配信されたプレスリリース871件に関連する画像zipファイル866点とプレスリリース添付のドキュメントファイル91点に拡大しました。
発覚の経緯と不正アクセスの原因
7月5日に会員企業から発表前の情報がSNSに投稿されているとの報告があり、PR TIMESが社内調査したところ、プレスリリース自体が非公開や下書き状態であっても、サービス内の画像一括ダウンロード機能やドキュメントファイル(PDF)のURLのロジックを推測すればダウンロードできる状態でした。
対策
画像一括ダウンロード機能とドキュメントファイル(PDF)ダウンロード機能を、公開時のみダウンロードできるように改修したため、すでに下書きおよび非公開時にはアクセスができない状態となっています。今後さらにセキュリティを強化する予定だと説明しています。
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この記事を書いた人
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杉本崇
ツギノジダイ編集長
1980年、大阪府東大阪市生まれ。2004年朝日新聞社に記者として入社。医療や災害、科学技術・AI、環境分野、エネルギーを中心に取材。町工場の工場長を父に持ち、ライフワークとして数々の中小企業も取材を続けてきた。
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