目次

  1. 「後悔ばかりの人生」はもういやだ
  2. ミシン市場、20年で半分以下に縮小
  3. 「失敗しないために」からの転換
  4. 「ミシンメーカーがおもちゃを出した」
  5. 収益改善も同時に着手
  6. 子育て世代向けミシンがコロナ禍でヒット
  7. 「会社を潰す気か!」父は子ども向けミシンに反対
  8. 確認持てたのはユーザーの声

 家業に入るまでは「後悔人生」だったという山崎さん。学生時代、スポーツに自信があり、中学2年生から陸上部でキャプテンを務め、高校ではアメフト部で1年生からレギュラー。

 「誰にも負けんぞ、と調子に乗っていた」と語ります。

 ところがチームメイトと喧嘩をして、アメフト部を辞めてしまいました。後に残ったのは喪失感だけ。何をしても満たされない日々が続いたといいます。

 大学に入り、高校でチームメイトだった選手たちが全国大会の決勝戦でプレーしている姿をテレビで見かけて、不甲斐ない自分との差を見せつけられました。その時は、夜遅くまで眠れませんでした。「何をしても中途半端で、何をしていいかわからなかった」

 その後、一般企業で働いていた山崎さんに転機が訪れます。2005年のことでした。

 2代目社長だった父親の「家業がピンチだ。売り上げが全盛期の3分の1に落ちた。えらいこっちゃ」と弱音を耳にし、家族が大変なときに過去を後悔してばかりだった自分を振り返ります。

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