目次

  1. 廃棄されていた魚の皮に注目した3つの理由
  2. フィッシュレザー事業を本格化させるには?
  3. スマホケースを新商品に選んだ理由
  4. 「えっ?!」と何度も確認した「幻の深海魚」
  5. メディアで注目 ECの売り上げにも寄与
  6. 地域おこし協力隊の富山県グランプリ受賞から世界へ

 魚の街として、全国に知られる氷見漁港がある富山県氷見市で、地域おこし協力隊として2018年から活動をはじめた野口朋寿さんはこれまでで破棄されてきた、魚の皮を活かしたフィッシュレザーの事業化を目指し、活動を続けていました。

 野口さんがフィッシュレザーに注目した理由は、主に3点ありました。

  1. 革製品を作るために、動物が殺されているという現状を知ったこと
  2. 流通する革製品の80%が、化学薬品のクロムを使った環境に負荷がかかる加工であったこと
  3. 魚の街の氷見だけでなく、魚の皮はほとんどが廃棄されていること

 これらの現状を知った野口さんは、知らないうちに進む環境破壊を緩和させるため、これまで廃棄されていた魚の皮を加工した、フィッシュレザーの事業化にチャレンジしてきました。

フィッシュレザーの染色作業を行う、代表の野口朋寿さん

 2018年から活動を開始したフィッシュレザーづくりは、2019年にチャレンジしたクラウドファンディングの取り組みなどもあり、氷見市内でも注目を集める取り組みとなっていました。

 一方で、野口さんは地域おこし協力隊としての任期を終えた後、本格的にフィッシュレザーを事業化していくためには、どのようにしていくのが良いのかと考えていました。そこで6月17日、氷見市でオープンをしたばかりのヒミビズへ相談に訪れました。

ヒミビズに相談に訪れた際の野口さん(右)と筆者

 野口さんのフィッシュレザーには、次のような特徴がありました。

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