肥後 学

ひご・まなぶ 大同生命 執行役員業務本部長。
1993年 大同生命入社。上野支社長、契約部長、業務部長などを経て2021年より現職。趣味はJリーグ観戦。

玉木 幸子

たまき・ゆきこ 大同生命 インサイドセールス推進プロジェクト課長。2008年 大同生命に営業職員として入社。2018年 業務課係長、育成変革プロジェクト課長を経て2021年より現職。趣味は読書と書道。

コロナ禍でも、いち早く中小企業経営者へ有益な情報をお届けするために

 「当社の営業職員が、お客さまである中小企業経営者のもとへ足を運び、有益な情報やサービスをお届けする。そうした中で、フェイス・トゥ・フェイスで経営課題についてお聞かせいただく。そして、その課題解決のお役に立てるよう、適切なリスク算定にもとづいた保険活用をご提案させていただく。それが、中小企業の持続的発展をご支援する私たちの使命であり、仕事における『イロハのイ』でした」
 そう話すのは、大同生命執行役員業務本部長の肥後学さんです。

大同生命 執行役員業務本部長 肥後学さん

 「当社では、『中小企業の持続的発展をご支援したい』という想いから、全国の営業職員が中小企業を訪問する中でおうかがいした経営者の『生の声』を集約し、レポートとして発行する『大同生命サーベイ』を2015年10月から毎月実施しています。『大同生命サーベイ』は、毎月約1万社にのぼる中小企業経営者の景況感や、経営課題・解決のヒントなどを確認できることから、『他の経営者の考え方がとても参考になる』『他に同じような調査はない』と非常に好評です。
 ところが、新型コロナウイルス感染症が拡がりを見せ始めた2020年3月は、お客さまや営業職員の健康を守ること、これ以上感染を拡大させないことを最優先に、お客さま訪問を前提としていた『大同生命サーベイ』をいったん中止しました」

大同生命の「経営者向け情報誌(左)」と、経営者の生の声を集めた「大同生命サーベイ」

 しかし、コロナ禍という誰も経験したことがない状況の中で、多くの経営者は「今世の中はどうなっているのか?」「この未曾有の危機を乗り切るために何をすべきか?」と、不安と混乱の中にいたのです。そうした声を耳にするたびに、「大同生命サーベイを止めてはいけない」「全国の経営者が何を考え、何に悩んでおられるのかをいち早く発信しなければ」という声が社内で高まっていきました。直接お会いするのが難しい中、メール・郵送・電話などにより「大同生命サーベイ」を再開することにしました。

 「その次の問題は、集めた声をどうお届けしていくかでした。もちろんメールや郵送でレポートをお届けするといった方法もありますが、それだけでは、これまで大切にしてきたお客さまとの信頼関係が薄れてしまう。コロナ禍でも、何とか従来と変わらぬお客さまに寄り添った対応ができないか真剣に考えました」

徹底的に中小企業経営者に寄り添う“DAIDO-LIVE!”

 「コロナ禍でも、いかにお客さまに寄り添ったコミュニケーションを続けるかという課題を解決するためにスタートさせたのが、“DAIDO-LIVE!”でした」と話すのは、大同生命インサイドセールス推進プロジェクト課長の玉木幸子さんです。

大同生命 インサイドセールス推進プロジェクト課長 玉木幸子さん

 「Webセミナーの最大のメリットは、一度に多くのお客さまにタイムリーに情報をお届けできることです。また、専門家をお招きすれば、単に『大同生命サーベイ』の結果をお伝えするだけではなく、様々な経営課題に対する講師のアドバイスを添えることができます。また、チャットや投票などの機能を使えば、セミナーへの参画意識も高まります。なにより、全国のお客さまと当社、そしてお客さま同士も一斉につながれるという点で、従来とは違う形での信頼関係が構築できるのではないかと考えました」

 そうした中、“DAIDO-LIVE!”は、2020年7月よりトライアルを開始し、同9月に本格始動しました。お客さまとの新たなコミュニケーション手段とするため、プロジェクトのメンバー全員でこだわり抜いたコンテンツの提供を目指しました。

 「まず、『講師が一方的に話しておしまい』という、よくあるWebセミナーにはしたくありませんでした。必ずトークセッションの時間を設け、講師にリアルタイムで質問にお答えいただく、投票機能でリアルタイムに視聴者の反応を共有するなど、『今まさにみんなとつながっている』というライブ感・双方向感を大切にしています。また、セミナーのテーマを当社独自の中小企業経営者アンケートである『大同生命サーベイ』の結果を踏まえて選定するというのもこだわりの1つです。当社が『きっと経営者はこういう課題を抱えているはず』と決め込むのではなく、『今回は経営者の皆さまからいただいた、こちらの課題に基づいたセミナーです』とお伝えすることで、より視聴者のニーズにあった情報提供になると考えています」

シナリオを考え抜く

 “DAIDO-LIVE!”の配信時間は約1時間。テーマ設定はもちろん、この限られた時間の中で中小企業経営者のお悩みや相談に的確に応えられるよう、講師と綿密な事前打合せを行うとともに、練りに練ったシナリオを作成しています。

 「講師の皆さんは、当初1時間フルにお話されるつもりの方が多く、『トークセッションがあるので30分でお願いします』とお伝えすると、『このテーマはそんな短時間で話せない!』と押し返され、『そこをなんとか工夫いただいて……』という感じで、初回の打合せから白熱することもしばしばです(笑)。一般のセミナーでは、途中で講師の活動をPRするケースも少なくありませんが、“DAIDO-LIVE!”ではそれよりもできるだけ講師が所属する企業や業界の持つ『世界観』をお伝えいただくようにしています。また、さまざまな業種のお客さまが視聴されることを踏まえ、いかに汎用性のある内容とするか毎回苦心しています。お客さまの大切な1分、1秒を少しでも有益な情報の提供に充てたいと考えています」

 “DAIDO-LIVE!”終了後に視聴者から寄せられるアンケートでは、9割以上の参加者が「満足」と評価しているそうです。さらに、「講師の方とつながりたい」「もっとコミュニケーションを深めたい」といったコメントも多く、講師の皆さんも「今日は良いセミナーに参加できてよかった」と笑顔で帰られます。

 「こちらで招いておきながら、色々と注文が多く、講師の方にはご負担をおかけしていますが、お客さま目線に立ったセミナー運営を徹底することで、お客さまは有益な情報が得られ、私たちはお客さまと関係を築くことができ、講師の方にもご満足いただける、という「三方よし」につながっていると実感しています」

経営者の「いま知りたい!」にお応えするラインナップ

 プロジェクトのメンバー全員が総力をかけて運営する“DAIDO-LIVE!”。これまで開催されたテーマには、どのようなものがあるのでしょうか。玉木さんに伺いました。

 「この1年間、趣旨に賛同いただいた多くの素晴らしい講師の方々にお越しいただき、“DAIDO-LIVE!”を運営してまいりました。世の中が『DX導入待ったなし』となっていることもあり、まずはIT関連のテーマを充実させています。IT人材の採用・育成、ビジネスアプリケーションやSaaS、最新のサイバーセキュリティなど、その内容は多岐にわたります。また、『健康経営』も非常に注目度が高いテーマです。従業員の労働安全衛生にどのように配慮していくかは、経営者として必須の課題ですし、会社の命運を背負う経営者ご自身の健康も関心が高いところです。そうした中で、経営者の関心の高い『がん』について、日本のがん教育の第一人者である東京大学・中川恵一先生にお話いただいたり、『がんサバイバー』であるフリーアナウンサーの笠井信輔さんや女優の生稲晃子さんにもご登壇いただき、経営者からの質問に直接お答えいただきました。また、装着型サイボーグHAL®の生みの親であるサイバーダイン社の山海嘉之社長には、『健康未来社会』と題し『Society5.0』の世界観についてお話しいただきました」

 そして、このところ人気なのが、ユニークな取り組みをしている経営者を招いて開催する、通称「社長シリーズ」。

 「DX推進、ホワイト企業としてのあり方など、多くの経営者が課題と考えておられるテーマに、自らも経営者である講師がリアルな取り組み事例を披露されるとあって、視聴者の関心や反響も大きいです。『共感できる』『これまでの経営に反省する点がある』など、視聴者から寄せられるコメントも毎回増えてきています」

これからの“DAIDO-LIVE!”

 2020年9月のスタートから1年経った今、また新たな動きも出てきているそうです。

 「“DAIDO-LIVE!”は、Webセミナーのメリットを活かし、『距離や時間の制約を超えて、お客さまに寄り添うことができないか』という想いでスタートしました。今後は『一度に多くのお客さまとつながることができる』という特長を最大限に活かし、『講師とのつながりづくり』『経営者同士のコミュニティづくり』『経営者の情報発信のご支援』など、新たな可能性やさらなる進化を模索してまいります。また、『サスティナビリティ経営』や『ダイバーシティ&インクルージョン』など、中小企業経営者の関心が高いテーマも積極的に採り上げていきたいと考えています」

 さらに肥後さんもこう話します。
 「今後ますます環境変化のスピードが速くなる中で、これからの経営者は従来以上に新しい課題等に取り組んでいくことが求められると思います。今後も“DAIDO-LIVE!”を通じて、先手先手で中小企業経営者の『いま知りたい!』にお応えすることで、大同生命の大切なお客さまである中小企業の持続的発展に貢献していきたいと考えています」

 “DAIDO-LIVE!”は視聴者参加型のWebセミナーです。どなたでも無料で視聴できますので、興味をお持ちの経営者の皆さまはぜひご参加ください。

次回“DAIDO-LIVE! ”のお申し込みはコチラから
9月29日(水)19:00~20:00開催
「災害多発時代に考える 企業経営者のための防災対策
 ~その日が来る前に備える5つの対策~」
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_yr9duR2FTf2c4xEM7w8nrg

※バックナンバーも視聴いただけます(視聴期限あり)
「頑張る経営者の応援サイト」
https://www.ganbarusite-daido.jp/report/daidolive/