目次

  1. シミュレーションとデジタルツインの違い
  2. デジタルツイン活用、製造業や建設業が先行
  3. スマートシティ実現へ国も主導
  4. デジタルツイン、富士通の事例
  5. デジタルツインの市場が拡大する理由
  6. デジタルツイン業界カオスマップ
    1. 製造業
    2. AEC(建築、工学、建設)Industry
    3. 業界横断型
    4. 3DCAD
    5. 測量
    6. 衛星
    7. 編集・閲覧
    8. MAP
    9. 3D Engine
    10. Cloud Service
    11. Carrier
    12. コンサルティング

 デジタルツインと混同されやすい言葉として「シミュレーション」があります。たとえば、高層ビルを建設するときは、ビルの形や位置によって周囲にどのような影響を与えるかを把握しておく必要があります。

 しかし、実際にビルを建てて確かめることはできません。そんなときにある条件を仮定したモデルを使えば、予測することができます。これが「シミュレーション」です。

 一方で、デジタルツインの場合は、建物のデータのほか、風の流れ、人の動きなどリアルタイムの現実世界の情報をデータ化してデジタル空間上に再現することができます。そのため、従来よりもより現実に近い状況で予測しやすくなります。

 デジタルツインをいち早く活用し始めているのが、製造業や建設業です。元々、3次元データを利用してきた業界とは相性の良い技術です。

 たとえば、製造業では、新たな自動車や航空機部品を設計するときに、仮想空間を活用することで試作の手間を減らすことができます。

 工場では、設備や機器ごとにセンサーを取り付けてデータを集めてサイバー空間上に再現し、稼働状況をモニタリングすることで、故障が発生する前に機材を交換する「予防保全」に役立つと期待されています。

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