動画マニュアル作成ソフト3選 導入メリットや最適な選び方も紹介
動画が身近な存在になりました。この感覚はマニュアルでも同じです。特に最近は、スマホやタブレットで動画マニュアルを作成できるソフトが登場し、導入を考える企業が増えてきました。ここでは動画マニュアルの導入メリットを解説した上で、最適なソフトの選び方や作成のポイントなどを説明します。
動画が身近な存在になりました。この感覚はマニュアルでも同じです。特に最近は、スマホやタブレットで動画マニュアルを作成できるソフトが登場し、導入を考える企業が増えてきました。ここでは動画マニュアルの導入メリットを解説した上で、最適なソフトの選び方や作成のポイントなどを説明します。
目次
動画マニュアル作成ソフトとは、動画マニュアルの作成からリリース、管理まで、すべてを行うものです。
今、動画マニュアルは、多くの企業が作成しています。それには次のようなメリットがあるからです。
動画マニュアル作成ソフトは、このような動画マニュアルを簡単に作成できるソフトとして、用いられています。
筆者がはじめて動画マニュアルを作成したのは約25年前。
全6巻のシリーズでの作成となったのですが、15分ほどのビデオマニュアルを作るのに、100万円を超える制作費が必要でした。合計800万円のプロジェクトとなり、大きなプレッシャーだったことを記憶しています。
また、完成した画像はビデオにダビングして配布するという作業があり、管理も大変でした。
その後、さまざまな環境が整備され、今ではクラウドを使って管理するのが一般的。制作費が安価になっただけでなく、管理も便利で簡単になりました。
また、見る側もYouTubeなどで動画に親しんでいる人が多く、「動画の方が分かりやすい」という意見もあります。
そこで、ぜひ使っていただきたいのが動画マニュアル作成ソフトです。動画マニュアル作成ソフトのすぐれている点を見ていきましょう。
動画マニュアルを社内に公開する方法はいくつかあります。しかし、マニュアルとして十分に活用されるには、見るべき人が見たいときに、簡単にアクセスできることが重要です。
動画マニュアル作成ソフトを使えば体系的に管理され、検索が容易になります。これにより、生産性の向上など、得るべき結果が早く得られます。
また新しい動画のリリース情報なども効率的に発信できるメリットもあります。
動画マニュアル作成ソフトを使えば、撮影と編集の作業が簡便になるのも大きなメリットです。
作成に際しては、短尺で撮影し、その動画を切り抜いたり組み合わせたりして一本の動画にまとめ、文字を入れ、マークアップして公開するのが流れとなります。
動画マニュアルソフトを使えば、この一連の流れを簡単に行えるのです。他のソフトは必要ありません。
中には、スマホやタブレットさえあれば作成を完了できるものもあります。
動画マニュアルの内容には、多くのノウハウが詰め込まれています。その情報管理をする上でも動画作成マニュアルは有効です。
動画の複製を不可能にするのはもちろん、動画を見る人の階層によって見るマニュアルを変えたり、視聴できるタイミングを限定することも可能です。
さらに、誰がどのマニュアルにいつアクセスしたのかを管理し、不正なアクセスを監視することができます。
動画マニュアルに限らず、マニュアルは必要な人が必要なタイミングで視聴しなければ効果は上がりません。
その点、動画マニュアル作成ソフトなら受講管理機能があり、個別に進捗状況を確認できるようになっています。
これを活用すれば、誰が動画を見たか(あるいは見ていないか)を簡単に把握でき、この情報を元に視聴を促したり、評価に反映したりできます。
動画マニュアルの専用ソフトは多数リリースされています。それぞれに特徴があり、ニーズにあわないソフトを選ぶと有効に活用することができません。
ここではニーズに応じた最適なソフト選びのポイントを紹介します。
動画マニュアルは、以下のような用途が適しています。
まずは、どのマニュアルを作成するのかを明確にする必要があります。なぜなら、必要な機能が違うからです。
たとえば新人研修のマニュアルであれば、優れた講師が研修をする様子を撮影すれば、そのまま活用できるかもしれません。
一方、パソコンを使って行う作業をマニュアル化したいのであれば、マウスの動きなどを自動的に記録する画面録画機能を持っているソフトを使う必要がでてきます。
あるいは店舗や工場など、現場から生まれるノウハウをマニュアル化したいのであれば、スマホで撮影できる機能を優先すべきかもしれません。
何のためのマニュアルを、どのような場所で撮影するのかを整理することが、最初の一歩となります。
次に重要となるのはコストです。ここには、ソフト導入の初期費用と月額利用料、これに動画マニュアル作成にかかる費用が含まれます。
動画マニュアル作成・管理ソフトは、さまざまな価格帯があります。
多くの機能を持ったソフトを契約しても、コスト負担の重さから作成にコストに予算が回らなければ、マニュアルは形骸化してしまいます。
マニュアル作成で最も大切なのは、役に立つものを作成し、それにより作業効率が図れたり、教育コストが減らせたりすること。
管理に要する価格だけでなく、マニュアルを作るのに必要なコストもあわせ、どれぐらい用意できるのかを考えるべきです。
マニュアルを公開したら、該当する人全員に見せることになります。このとき、受講管理機能の有無も、ソフトを決める際のキーとなります。
動画マニュアルソフトによっては、誰がいつ視聴したかを管理できるものもあれば、総視聴数程度しか管理できないものがあります。ニーズにあわせて選ぶようにしてください。
以上の選び方を踏まえ、おすすめの動画マニュアル作成ソフトを3つ、ご紹介します。
ソフト名 | toaster team トースターチーム |
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提供会社 | noco |
主な特徴や機能 | スマホ視聴に適した縦型動画マニュアルソフト スマホがあれば撮影でき、数十秒の短尺で撮りためた動画をまとめてマニュアル化できる 撮影した動画内に字幕を挿入できる 音声を追加できるボイスオーバー機能を搭載 |
おすすめする企業 | 飲食や小売、宿泊、サービス業、介護福祉など、業務手順や機器の使用方法などをマニュアル化したい企業 できるだけコストを抑えたい企業 |
費用 | 【初期費用】 10万円 【月額料金】 ライト(ファル容量100GB/アカウント数50)月額 3.5万円 スタンダード(ファル容量200GB/アカウント数100)月額 6万円 ビジネス(ファル容量500GB/アカウント数200)月額 12万円 |
スマホで動画マニュアルを見ることを考えた縦型動画マニュアル対応ソフトです。人間工学を考慮した専用アプリを使用し、スマホさえあればマニュアルの撮影から編集までを行えます。
複数人での同時編集が可能で、PDFやWord、Excel等のファイルの添付も可能です。
ソフト名 | Teachme Biz (ティーチミー ビズ) |
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提供会社 | スタディスト |
主な特徴や機能 | 管理機能で教育の進捗を可視化 動画検索機能やQRコードによる視聴が可能 閲覧・検索ログ機能で検索キーワードも把握 セキュリティの細かい設定が可能(外部公開機能あり) 改訂履歴が可視化され、管理が容易 独自技術が多く特許取得済み |
おすすめする企業 | 業務効率化・⼈材育成に向け、本格的に動画マニュアルを整備したい企業 動画マニュアル作成についてセミナーなどを受けたい企業 |
費用 | 【初期費用】 要問い合わせ 【月額料金】 スターター(編集アカウント10/閲覧アカウント50)月額 5万円 ベーシック(編集アカウント30/閲覧アカウント150)月額 10万円 エンタープライズ(編集アカウント100/閲覧アカウント500)月額 30万円 |
スマホやタブレットで撮影し、必要な部分を動画や静止画で切り出す独自機能で特許を取得。経験が浅い人でも比較的簡単に動画マニュアルが作成できるよう、さまざまな工夫がされています。
ソフトにログインしなくても閲覧することができるため、一般向けオンラインマニュアルとしても活用が可能です。
ソフト名 | tebiki(テビキ) |
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提供会社 | ピナクルズ |
主な特徴や機能 | スマホで撮影するだけで動画マニュアルを作成 自動翻訳機能付きで100カ国以上の言語に対応 パソコン作業を動画化できる画面録画機能を完備 閲覧状況を一目で把握できる機能付き アクセス履歴や習熟度進捗管理が簡単 |
おすすめする企業 | 外国人従業員が多く、業務手順や機器の使用方法などをマニュアル化したい企業 一人ひとりの視聴履歴を管理したい企業 |
費用 | 要問い合わせ |
現場スタッフが動画マニュアルを簡単に作成できる、新人教育システムに適したソフトです。
外国人スタッフが多い企業にはありがたい自動翻訳機能があり、言語選択すれば字幕付きの動画が完成。習熟度進捗管理をあわせて使用することで、外国人戦力化のスピードアップが図れます。
動画にしろテキストにしろ、マニュアルを作るにはコストと手間がかかります。
トップダウンでマニュアル作成を指示したものの、一向に進まない事例がよくあります。また、マニュアルは辛うじてできたものの、内容がともなっていないケースも散見されます。
これら自己満足のマニュアルでは作業効率も上がりませんし、教育コストの削減にもなりません。
活用される動画マニュアルを作成するためには、以下の点に注意してください。
動画マニュアル作成ソフトを導入することで、多くの人が全体を見られるようになります。そのため、内容の薄っぺらさが目立つケースがあります。
そこで、誰に、どのような目的をもったマニュアルを作成したいのか、全体像を改めて明確にすることをおすすめします。
中には動画マニュアルよりもテキストのマニュアルの方が正確に情報が伝わるものもあります。逆に、動画に字幕を入れるスタイルでしか伝わらないものもあります。
動画マニュアルに限らず、マニュアルというものをどう位置づけるのかから考えるようにしてください。
役立つマニュアルにするためには、育成レベルにあわせて動画マニュアルを見る機会を設定するなど、ニーズにあわせた取り組みが必要です。
年齢層が高い場合は、マニュアルを見るための教育が必要かもしれません。
また、動画マニュアルを見たものの、「机上の空論だった」と思われたのでは見る意味がなくなります。最初は理想的なマニュアルを作成したつもりでも、後になって別の手法がよいことが判明するケースもあるでしょう。
これはユーザーのニーズにあわせて商品を改良していくのと同じこと。必要を感じたらスピーディーにリニューアルできるような体制を整えるようにしてください。
動画マニュアルは管理が非常に大切です。
筆者が関わった企業では、厳重な管理をしすぎて簡単に見られず、役に立たなかったマニュアルがありました。
逆に、管理が杜撰なために、退職者がいつでも見られる状態になっていたことで、社外に情報が漏れた事例もあります。
管理という面で言えば、必要なスタッフがいつでも気軽に見れることと、企業内に情報をとどめるという2面を両立しなければなりません。
このために適切なソフトを選択し、なおかつ、定期的に管理状態を把握することが重要です。
インターネットを使って物事を調べるとき、テキストよりも動画で探そうという人が確実に増えています。
動画マニュアルは作成する側も気軽になり、導入しようとする企業が多いのも事実ですが、正しく管理・運営されているところは少ないものです。
マニュアルは活用されてはじめて意味を持ちます。動画マニュアルを作成し、公開することはスタート地点に立ったレベル。それが活用されて、はじめて意味を持ちます。
動画マニュアルをリリースすること自体が目的とならないよう、計画的にマニュアル作りを行ってください。
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