初心者向けNotionの使い方 導入メリット・活用法・料金を紹介
2021年7月に日本語化された「Notion(ノーション)」。この記事で、Notion本社公認であり、Notionの普及活動を行っているアンバサダーが、Notionの特徴や導入メリットを紹介したうえで、使い方について実際にページを作り、活用事例を示しながら解説します。
2021年7月に日本語化された「Notion(ノーション)」。この記事で、Notion本社公認であり、Notionの普及活動を行っているアンバサダーが、Notionの特徴や導入メリットを紹介したうえで、使い方について実際にページを作り、活用事例を示しながら解説します。
目次
Notionとは、あらゆる情報を一元管理できる情報共有ツールです。
公式が「All-in-one workspace」を掲げており、これまで複数のツールを使い分けていてもNotionを使うことで一つのツールにまとめることができます。具体的な用途としては
ようなことに使えます。
では、実際にNotionを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。
Notionを用いれば、ツール間をまたがずスムーズに情報を整理することが可能になります。
たとえば、スプレッドシートとドキュメントを行き来しなければならないような面倒な場合でも、Notionでは1ページの中に両方を配置できます。テキストに限らず、画像やファイルも保存できるため、あらゆる情報をまとめて管理することができます。
それぞれのツールの管理を統一することができれば、業務の作業効率をさらに高めることができるでしょう。
Notionはツール特有の制約にとらわれず、やりたいことをそのままのイメージで実現できます。
たとえば、HTMLを知らなかったとしても、ホームページのようなものを直感的に作ることができます。前述した社内Wikiのようにデザイン性に富んだスタイルで重要な情報をまとめることも可能です。Notion内にページリンクを作成する、タグ付けしてページの整理を行う、タスクを管理するなどの作業も簡単な操作でできます。
自由自在にカスタマイズできるNotionを使い、社内で必要な情報をスムーズに浸透させることができれば、部署間・部署内のコミュニケーションにかかる負担をおさえられるでしょう。また、情報やタスクをチーム内で共有できれば、「〇〇のファイルのURLを教えてほしい」「〇〇についてはどこを確認すればいいのか」といったコミュニケーションを減らせるはずです。
Notionは基本的に無料ですべての機能を利用することができます。クラウド上でデータを同期し、マルチデバイス(パソコンやタブレット、スマートフォンなど)でNotion内の情報を確認する機能や、「リスト」「カレンダー」「テーブル」などのビュー表示を切り替える機能、ページ作成時に選べる豊富なテンプレート機能も、それぞれ料金がかかりません。
後述するとおり、無料の「フリー」プランだとブロック制限があるため、複数人のチームで利用する場合は「プラス」プラン以上のプラン(月額8$~)を利用するのがおすすめです。
Notionを使うときは、まずアカウントを作成する必要があります。
Notionの公式サイトにアクセスし、サインアップをクリックします
メールアドレスはもちろん、GoogleアカウントやAppleアカウントを利用してログインも可能です。今回はGoogleアカウントを使ってログインしてみます。
「チームと一緒に」を選び「続ける」で次に進みます。
チームの名前を入力し、続けるをクリックします(後からでも変更は可能です)。
チームのメンバーを招待したら、「Notionに移動する」をクリックします。あとからでもメンバーの招待は可能です。
「OK」を選択することでNotionのオンボーディングページを残すことができます。以上で、Notionのログインは完了です。
ログインができればNotionを使えるようになりますが、notionにおける重要な要素をおさえておきましょう。具体的には、
・「画面構成」
・「ページ」
・「ブロック」
という3つを知っておくことで、notionの使い方を理解しやすくなります。以下で詳しく説明します。
まずはNotionの全体像を理解するために画面構成をみてみましょう。
主要な機能は以下の通りです。
Notionでは、ファイルの1単位のことをページと呼びます。ここでは、「ページが複数集まって、フォルダで階層化されたもの」がNotionなんだ、とイメージしておいてください。
Notionならではの特徴ですが、Notionのページは複数のブロックが連なることで構成されています。
まるでレゴブロックのように作りたいものを組み合わせ、自分たちが作りたいものを直感的に組み立てていけるイメージです。
この「ブロック」の概念は、Notionの使い方を理解していく上で非常に重要な要素となります。
先ほどのページをブロックで図解してみると、テキストブロックやチェックボックスブロックなど、8つのブロックが連なってページが構成されていることがわかります。
では、Notionの使い方をご紹介します。本記事では、Notionを利用する際に最も知っておきたいこととして、新しいページの作り方・編集の仕方・整理の仕方をご紹介します。
それでは新しいページを作ってみましょう。ワークスペース横の [+] ボタンをクリックします。
ページがワークスペース内に作られました。このページがNotionの新規ページになります。
ここではページのタイトルを入力し、その後Enterを押してそのままコンテンツを書いていきます。今回は議事録を想定して書いてみます。
一般的なドキュメントツールで使用できるほとんどの表現が可能で、ショートカットを駆使しながらスラスラと表現していくこともできます。
この方法でページを作り続けていると、ワークスペースがページであふれてしまいます。そこで、ページを整理してみましょう。
まずはページを整理するためのフォルダページを作ってみます。先ほどと同じ方法で新しいページを作ります。
議事録フォルダと名付けて、先ほどの議事録をサイドバーのワークスペースからページ内へドラッグ&ドロップしてみます。
議事録フォルダの中に先ほどのページを埋め込むことができました。
このように複数のページを埋め込むことでページでありながらもフォルダのような役割を持つページを作成することができます。
ページは、カバー画像をつけたり、アイコンをつけたり、テキストで見出しをつけたりして、わかりやすくすることもできます。
よりグラフィカルになり直感的に理解できるよう整理されました。このように、Notionはページを整理することに関して非常に優れたツールです。
このページ内から新規ページを作成することも可能です。
2つ目の議事録を作成し、議事録フォルダに戻ると、狙った箇所にページができていることがわかります。
ページの中に複数のページを置いていくような整理もできますが、Notionの真骨頂とも言える「データベース」を使ったページの整理にチャレンジしてみましょう。
データベース機能とは、複数のページを一つにまとめるフォルダのようなもので、さまざまな形(テーブルやカンバンなど)で表現できます。
それではページ内にデータベースを作成していきます。
埋め込みたい場所の [+] ボタンを押して「テーブル:インライン」をクリックします。インラインとはここでは「ページ内に埋め込む」と解釈してもらってかまいません。
既存のページにテーブルが埋め込まれました。
テーブルの名前を入力して、先ほどの議事録をテーブルの中にドラッグ&ドロップしてみましょう
注意点としては、ドラッグ&ドロップの際、行と行の間にページを差し込むようにドロップします。
すでにある行へドロップしてしまうと、その行の中にページを埋め込むことになってしまいます。
テーブル内にページをまとめることができたので、先ほどの議事録を開いてみましょう。ページ名をクリックすると開くことができます。
データベースに配置されているページには共通する項目を独自に設定することが可能です。この項目に相当する機能はNotionでは「プロパティ」と呼ばれます。
今回は会議日程のプロパティを設定してみます。
プロパティの種類を「日付」に変更します。
プロパティの名前を「タグ」から「会議日程」に変更してみます。
「未入力」をクリックし会議をした日付を設定します。
加えて出席者のプロパティも追加して、会議の参加者を選択してみましょう。
プロパティの種類にはユーザーを選択します。「あの人のメールアドレスなんだっけ……」とはならずに、メンバーの候補一覧が出てくるのがNotionの長所です。
このように会議日程や出席者のプロパティを設定することで、議事録の本文がスッキリしました。
先ほどの議事録フォルダに戻ると、このように一覧表示で見れるようになっています。
一覧にあるページは全て同じプロパティが設定されるので、共通項目の入力の統一化などが期待できます。
以上、データベース導入の事例を紹介しました。
Notionにおいて「データベース」は非常に強力な機能になります。本記事では深く解説しませんが、データベースの活用がNotionの活用を握ります。
テーブル形式のデータベースだったものをカンバン形式で表示させたり、データベースのとある項目を別のデータベースと連携させたりと、使えば使い込むほど奥深い機能なのでNotionに慣れたころにチャレンジしてみてください。
次に、Notionを使うときに覚えておくと便利な活用法を3つご紹介します。
今まで使っていたツールが手放せないという方でも大丈夫です。
Notionには移行機能が用意されています。「インポート」からクリックをしていくだけでNotionにデータがスムーズにインポートされます。
Notionはドラッグ&ドロップを用いて直感的にレイアウトを配置することが可能です。
画像ブロックにカーソルを合わせ [+] の右にある [︙︙] を掴むことでドラッグ&ドロップができます。
この例では、ページの右端に画像をドロップすると二段組にすることができます。もちろん画像のサイズ調整や上下の位置の入れ替えなども自由自在です。
Notionには全体検索機能も用意されています。サイドバーの「検索」をクリック、もしくは Control(Command) + P で検索をすることが可能です。
Notionは情報が整理されているので「探したいページを検索する」というよりは「あのページにジャンプしたい」という用途で使われることが多いです。
チームで使うのであれば1ユーザー月額$8(月払いの場合$10)の費用です。有料の「プラス」プラン以上から、チームで無制限のブロックを作成でき、無制限のファイルアップロードを行えるなどの機能がつきます。
一方、無料の「フリー」プランは、ゲスト数やファイルサイズなどに制限があり、個人向けのプランとなります。
Notionはカスタマイズ性が高く、なんでもできすぎるゆえに最初から作りすぎないことが大事です。
具体的には、ページの階層は浅くする、データベースのプロパティは増やしすぎないあたりがポイントです。
データベースの活用法がわかってくると「あれもこれもNotionで実現できちゃうのでは?」という場面が増え、そこからNotionの真の醍醐味を味わえることでしょう。
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