目次

  1. Yogibo(ヨギボー)とは
  2. ウェブシャークによる買収の背景
  3. 今後のYogiboの運営方針

 ヨギボーとは、米国で誕生したビーズソファブランドです。創業者のEyal Levy(エヤル・レヴィー)が妊娠中の妻のためにうつ伏せに寝ても楽になれるビーズソファを開発したことがきっかけでした。

ヨギボーのビーズソファ

 2009年にYogibo LLCを設立し、世界ではアメリカ・カナダ・韓国・台湾・タイ・シンガポール・オランダなどに展開してきました。現在はインテリア家具・生活雑貨なども取り扱っています。

 そんなYogibo LLCに対し、2021年12月30日、ウェブシャークが買収を完了しました。買収額は公表していません。Yogibo LLC社の経営陣は引き続き経営に関与する予定です。

 ウェブシャークによると、Yogibo LLCは元々、上場する意思がなく、これまでの投資を回収する方法として事業の売却を検討していたといいます。

 以前からYogibo LLC側と関係が良好だったウェブシャークの木村誠司社長が「売却するときは一番に声を掛けてほしい」と伝えていたため、2021年7月に打診を受けたといいます。

 ウェブシャークがYogiboの日本総代理店契約を締結したのは2014年11月。Yogibo LLCにとって当初は、海外の一代理店という位置づけでした。

 しかし、ウェブシャークは「快適すぎて動けなくなる魔法のソファ」としてブランド戦略を展開。さらに、自動車レース「SUPER GT」への参戦や、総合格闘技イベント「RIZIN」や女性プロサッカーリーグ「WEリーグ」への協賛など積極的な広報戦略もあり、日本国内に86店舗を展開するまでに市場を広げました。

 ウェブシャークの2021年7月期決算によると、売上高は168億円で前期比76.8%増。経常利益は46億9000万円で前期比245%増に急成長しています。

 ウェブシャークは買収を決めた理由について「海外ブランドを取り扱うほかの日本代理店が契約を解除され業績が悪化するという事例もあり、防衛策としての必要性がありました」とも説明しています。

 国内では店舗数の拡大を続ける予定だといいます。海外ではまず現在展開している国での売上拡大を目指したうえで、インドやマレーシアなどの市場が拡大している国への展開も検討するといいます。

 そのうえで、ブランド戦略や業務効率化などを進めていくといいます。

 たとえば、これまでのYogibo(ヨギボー)は、店舗のデザインや広告が各国ごとに任されており、各国のブランドデザインが均一化されていませんでした。

 そこで、今後は国によって「Yogibo」の見え方にバラつきがなくなるよう、日本側で最終のクリエイティブチェックをし、ブランドイメージの統一感を持たせる方針です。

 また、日本で開発した需要予測を各国へ導入し、基幹システムも世界的に統合させ商品在庫や売上データ管理の効率化にも取り組む予定です。