経産省が企業へのサイバー攻撃に注意呼びかけ 政府はロシアに制裁措置
経済産業省は2月23日、国内企業に対し、サイバー攻撃の潜在的なリスクが高まっているとして経営者のリーダーシップのもと、対策の強化を呼びかけました。この日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部の親ロシア派組織が名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を一方的に承認したことに対し、岸田首相が3つの制裁措置をとることを明らかにしています。
経済産業省は2月23日、国内企業に対し、サイバー攻撃の潜在的なリスクが高まっているとして経営者のリーダーシップのもと、対策の強化を呼びかけました。この日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部の親ロシア派組織が名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を一方的に承認したことに対し、岸田首相が3つの制裁措置をとることを明らかにしています。
経産省の公式サイトで2月23日、「昨今の情勢を踏まえるとサイバー攻撃事案の潜在的なリスクは高まっている」として、各企業に向けてサイバーセキュリティ対策が呼びかけられました。対策はおもに3つです。
海外拠点も、社内システムへの攻撃の足掛かりになることがありますので、合わせて対策する必要があります。すでに2月に入り、マルウェア「Emotet」による被害が国内で急増していますので、十分に注意してください。
政府が求めている対策の詳細は次の通りです。
サイバー攻撃の被害に遭うリスクを低減する方法として、次の3つを紹介しています。
パスワードが単純でないかの確認、アクセス権限の確認・多要素認証の利用・不要なアカウントの削除等により、本人認証を強化する。
VPN装置やゲートウェイなど、インターネットとの接続を制御する装置の脆弱性は、攻撃に悪用されることが多いことから、現状をチェックし、セキュリティパッチを迅速に適用する。
メールの添付ファイルを不用意に開かない、URLを不用意にクリックしない、連絡・相談を迅速に行うことなどについて、組織内に周知する。
情報セキュリティに関する事故や攻撃などのインシデントを早期検知するために、次の2つを紹介しています。
インシデントが実際に起こってしまったときに備えた対策も紹介しています。
経産省がセキュリティ強化を呼びかけた背景には、2月23日に岸田首相がロシアへの制裁措置を公表したことが関係しているとみられます。
首相官邸の公式サイトによれば、ロシアはウクライナの一部で、親ロシア派組織が名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を一方的に承認したことなどに対し、岸田首相が強い非難を表明し、3つの制裁措置を明らかにしました。
制裁の開始時期について、岸田首相は「手続が終わり次第発効する」と話しています。
22日には、欧州連合(EU)が、独立承認を求める決議に賛同した議員、ロシアの政策決定に携わる当局者などに対し、EU内での資産凍結や域内への渡航を制限する制裁を科すことで合意しました。
アメリカ政府も軍需産業と密接な関係を持つ「ロシア開発対外経済銀行(VEB)」と「プロムスビャジバンク(PSB)」への金融制裁などを柱とする制裁を公表しています。
いずれも国もさらに制裁を強化する備えがあることを明らかにしています。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。