「簡単でわかりやすい手続」と「迅速な支払い」で、中小企業へ「安心」をお届けする
(最終更新:)
「経営者保険のパイオニア」である大同生命は、様々なリスクに備える保障や各種サービスの提供を通じて、中小企業の持続的発展に貢献してきました。その中でも、保険金・給付金の支払いは、もっとも大切な業務の一つです。中小企業に寄り添い、ともに歩んできた同社では、保険金・給付金の支払いにおいても、「簡単でわかりやすい手続」と「迅速な支払い」を実現してきました。(文:長尾和也 撮影:MIKIKO)
成瀬裕由
なるせ・ひろゆき
大同生命保険金部長。保険金・給付金の支払業務を所管する保険金部を統括。趣味は料理。仕事関係や近隣のネットワークを活かした料理教室やお菓子教室も開催。
丸田雅智
まるた・まさとも
大同生命保険金部部長。保険金・給付金の支払手続にかかる各種改善やオペレーション開発等に携わる。趣味はテニス、ジョギング。
青木佳那子
あおき・かなこ
大同生命保険金部スタッフ。保険金・給付金の支払業務に携わる。趣味はバスケットボール、旅行、カラオケ、ラーメン屋巡りなど、多岐に渡るアクティブ派。
すみやかに「安心」をお届けするために
全国約36万社の中小企業に保障を提供する大同生命には、日々、経営者から様々な相談や保険の各種手続に関する申し出が寄せられています。同社では、「中小企業を様々なリスクからお守りする」という使命のもと、簡単でわかりやすい保険金・給付金請求手続や、一刻も早く、かつ正確に保険金・給付金を支払うための態勢を整えてきました。すみやかに「安心」を届けるために果たすべき保険会社の役割とは——大同生命で保険金・給付金の支払いを担当する保険金部の3名に話を聞きました。
徹底的に“お客さま目線”にこだわる
支払請求書を受付けてから何日で保険金・給付金を支払うことができるか。この点は各保険会社がもっとも重要視していることの一つです。大同生命の場合、その日数はなんと「平均1.7日」(2022年3月現在)。そして、請求全体の6割近くが「1日以内」で支払われています。「保険金・給付金の請求」があるということは、まさに経営者に不測の事態が発生したということ。大企業と比べ必ずしも人的資源や財務基盤が十分とはいえない中小企業では、経営者に不測の事態が発生すると、業績悪化等により借入金の返済や取引先への支払いが滞ることで、倒産の危機に発展することも考えられます。そのため、保険金・給付金の支払いには、請求手続から支払いまでのプロセスで、迅速な対応が求められています。
「一刻も早くお支払いするため、これまで徹底的に“お客さま目線”にこだわって様々な改善に取組んできました」と語るのは、支払手続の改善やオペレーション開発等に携わる丸田雅智さんです。
「まず、請求手続を簡単でわかりやすくするために、書類を『簡素化』しています。病気・ケガ等で入院・手術された場合、取得に時間がかかる『診断書』の提出に代えて、医療機関で会計した際に発行される『診療明細書』のコピーで請求いただけるようにしています。入院期間が60日を超える場合などを除き、現在では、入院・手術給付金の9割以上を『診療明細書』で請求いただいています。
また、お客さまに記入いただく『支払請求書』も簡素化を進めてきました。現在では、『受取人名』『連絡先電話番号』を記入いただくだけになっています」
大同生命の請求書は、同社の登録情報をもとに保険金・給付金受取人の住所や振込先口座があらかじめ印字されており、それを変更する場合のみ、その内容を記入すればよいそうです。“お客さまの声”に加え、外部の消費者団体等の意見も取り入れて改善を重ねてきたそうですが、請求書の記入箇所が2カ所のみというのは本当に驚きです。
<保険金・給付金支払請求書(イメージ)>
丸田さんは続けます。
「2020年には、この『保険金・給付金支払請求書』が、『一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会(※)が主催する『UCDAアワード2020』で、『アナザーボイス賞』を受賞しました。この賞は、企業が作成する案内書面や請求書等について、消費者から高評価を得たものに贈られます。これまで徹底的に“お客さま目線”にこだわって改善を重ねてきた努力が認められたと、みんなで大喜びしました」
(※)一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会
産業・学術・生活者の重層的な議論によって「わかりやすさ」の基準を策定し、情報コミュニケーションが生活者によって「見やすく、わかりやすく、伝わりやすい」デザインになっているかを評価・認証する国内唯一の第三者機関。
もれなく請求いただくために
大同生命では、簡単でわかりやすい請求手続に加え、保険金・給付金を「もれなく請求」いただくための仕組み作りなどにも取り組んできました。
「確実に保険金・給付金をお受取りいただくため、お客さまに対して丁寧なご案内を心がけています」と語るのは、保険金・給付金の支払業務に携わる青木佳那子さんです。
青木さんによると、保険金・給付金の支払基準は多岐にわたり複雑な部分も多いため、顧客(受取人)自身に受取可否を判断していただくのは難しいとのこと。例えば、耳鼻科や皮膚科を受診して数分で終わるような処置でも、支払基準で定める「手術」に該当し手術給付金を受け取れる可能性があるそうです。青木さんは次のように説明します。
「当社では、加入されている保険の保障内容等をお知らせする書面を、毎年お客さまへ郵送でお届けしています。その中に、“請求していない保険金・給付金がないか”をお客さま自身に確認していただけるチェックリストを同封しています。最近では新型コロナ関連の事例も掲載しています」
<チェックリスト(抜粋)>
また、支払請求時に提出された「診療明細書」や「診断書」に、追加でお支払いできる可能性がある記載などがある場合は、大同生命からお客さまや医療機関に連絡し、治療内容等を確認することもあるそうです。
AIを積極活用
保険金・給付金の支払いをスピードアップするために、AIも活用されています。
「例えば、少し期間をあけて2回入院されているケースがあります。その場合、加入されている保険によって異なりますが、支払いの際に“1回目と2回目の入院を連続したものと見なすかどうか”の判断が必要となります。以前はすべて当社の担当者が判断していましたが、現在では、同じ方の過去の請求内容(治療・入院履歴等)をAIが分析し、“連続した入院と見なせるかどうか”を担当者へ知らせます。また、先ほどお話しした、追加でお支払いできる可能性がある『診療明細書』や『診断書』の記載なども、AIが検知して担当者に知らせる仕組みがあります」と青木さんは説明します。
<大同生命の保険金・給付金支払業務でのAI活用(イメージ)>
デジタルと人で手厚くサポート
保険金部を統括する成瀬裕由さんは、デジタルのさらなる活用について、今後の展望などを語ります。
「当社では、2022年2月から、お客さま自身のスマートフォンやパソコンから手続が行える『つながる手続』の対象を、保険金・給付金の支払請求手続にも拡大しました。お客さまへ送付する手続用URLにアクセスいただき、必要書類をカメラで撮影・アップロードするだけで手続が完了します。これにより、保険金・給付金を最短で手続した『当日』にお受取りいただくことが可能となりました。
さらなる発展形として、全国の医療機関と保険会社がデータ連携する仕組みを構築することができれば、病院で治療を受けた情報が自動的に保険会社へ連携され、即座に保険金・給付金を受取ることができる、といったことが可能になるかもしれませんね」
<保険金・給付金請求の「つながる手続」(イメージ)>
「お客さまは病気や事故などの不測の事態にあわれた状況であり、そういうときにこそお客さまに寄り添った対応が必要です。また、すべてのお客さまがデジタル手続をスムーズにご利用いただけるとも限りません。そのため、デジタルの活用と並行して、従来から当社が大切にしてきた“営業担当者や代理店によるフォロー”も引き続き重要だと考えています。今後も、お客さま一人ひとりのニーズにあわせて、簡単でわかりやすく、そしてもれなくご請求いただけるよう、親切・丁寧なサポートに磨きをかけていきたいと思います」
確かな「安心」をお届けするために
最後に成瀬さんは、「これまでの道のりは苦難の連続でしたが、“一刻も早く、かつ正確に保険金・給付金をお支払いして、お客さまにご安心いただきたい”という思いのもと、関係部門が一丸となって取り組んできました。これからもお客さまのニーズや時代の変化にあわせた“安心”をお届けできるよう努めてまいります」と笑顔で話してくれました。
経営者に不測の事態が起きた時に確実かつ迅速に保険金・給付金を支払う、当たり前のように聞こえますが、その中には表に現れない様々な工夫や改善が繰り返されていました。