【8月7日は何の日】20年前、多摩川で「タマちゃん」の姿を初確認
「実は10年前のきょう…」「きょうはこんな日なんですけど…」。取引先との雑談や、プレゼンの冒頭、社内の朝礼など、日々のビジネスシーンでのちょっとした会話のきっかけになる話題の“タネ”を紹介します。
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20年前の2002年8月7日、東京都と神奈川県の間を流れる多摩川で、北極圏に生息するアゴヒゲアザラシの姿が初めて確認されました。
「タマちゃん」と名付けられ、その一挙手一投足が注目されるブームとなります。
2002年8月29日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)によると、タマちゃんは体長約1.5メートル。
「性別や年齢は不詳だが、生後1~2年とみる専門家が多い」と伝えています。
川沿いには連日、多くの見物客が集まりました。
タマちゃんはその後、何度か行方不明になりながら、神奈川県の鶴見川や帷子(かたびら)川などに出現。
2003年3月にはダイバーらが網で捕獲しようとする騒動もありました。
当時の朝日新聞記事によると、5、6人のダイバーが川に入ってタマちゃんを網に追い込もうとしましたが、タマちゃんは驚いて逃げました。
ダイバーらは「北極圏の海に帰すため」と説明したそうです。
関連商戦も盛り上がりました。
東京の人形メーカー「真多呂人形」がその年の世相や話題をテーマに毎年作る「変わりびな」にタマちゃんが登場。
雑貨メーカー「ラナ」が発売した携帯ストラップとキーホルダーは約10万個売れ、相模鉄道が売り出したタマちゃんの絵付きパスネット(プリペイド式磁気カード)は約2万枚が完売状態だったそうです。
2002年の「日本新語・流行語大賞」の大賞にも「タマちゃん」が選ばれました。
しかし、タマちゃんは2002年4月中旬に埼玉県の荒川で目撃されたのを最後に姿を消します。
2004年4月27日付の朝日新聞記事によると、この時のタマちゃんは「荒川で天然ウナギなどを大量に食べ、体長は約180センチ、体重は約200キロに増えた」「最初に多摩川に現れた時と比べ、体重は約2倍になっていた」といいます。
その後も全国各地で、たまにアザラシが現れています。
2005年には徳島県の那賀川で見つかったアザラシが「ナカちゃん」と命名されました。
2011年には埼玉県の荒川に再びアザラシが登場しましたが、当時の朝日新聞記事によると、タマちゃんとは異なる種類の可能性が高いそうです。
また2012年には高知県の四万十川の河口付近でもアザラシが横たわっているのが発見されました。
2018年に横浜市で写真展が開かれるなど、ブームから歳月が流れても人々の心に残り続けるタマちゃん。
アザラシの寿命は25~30才といい、今もどこかで元気に暮らしているかもしれません。
(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年8月7日に公開した記事を転載しました)
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