53年前の1969年5月10日、旧国鉄の運賃改定にともない、「等級制」が廃止されました。

それまで「1等車」とされていた座席を「グリーン車」とし、そのほかを「普通車」としました。

5月9日、10日からの値上げに備えて10日朝発の西鹿児島行急行「桜島」の1等車の表示の上に、四つ葉のクローバーを型どったマークを張り、グリーン車への変更作業をする職員=1969年、朝日新聞社

導入前の1968年12月、旧国鉄が検討していた運賃値上げの具体案の内容を伝える当時の朝日新聞は、「国鉄、15%値上げを申請 最短区間は30円に 1等廃止 モノクラス制採用」と1面で報じています。

1968年12月25日付朝日新聞朝刊(東京本社版)

現在では、「グリーン車」よりも高級な「グランクラス」も登場しています。

2011年3月、東北新幹線で新型車両「E5系」の「はやぶさ」が運転をはじめ、ここに新幹線初のファーストクラス「グランクラス」が導入されました。

いまは、東北・北海道新幹線、北陸新幹線、上越新幹線でも、グランクラスが導入されています。

公開された東北新幹線E5系の新幹線初となるファーストクラス「グランクラス」=2010年12月14日、宮城県利府町、朝日新聞社

コロナ禍で列車に乗る機会が減った方も多いかもしれませんが、乗車する際にはぜひ列車の進化の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

 

(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年5月10日に公開した記事を転載しました)