14年前の2008年4月23日、ツイッターの日本語版サービスが始まりました。

ツイッター誕生の経緯を追った2010年5月の朝日新聞記事によると、ツイッターはアメリカで3人の起業家が考えつき、2006年3月21日に起業家の一人で現CEOのジャック・ドーシー氏が世界初のツイートをしたのが始まりです。

ツイッター社は偽ニュース拡散を防ぐ対策として、「ボット」と呼ばれる自動投稿プログラムなどを使い、同じ内容で大量に投稿する行為を禁止すると発表した=2018年、朝日新聞社

日本語版は、英語以外で初のサービス展開でした。

英語版しかない頃から日本ではユーザーが着実に増えていたため、進出先として選ばれたようです。

 

当時はいわゆるガラケーが主流。

ツイッターはブログの一種の「ミニブログ」などと説明されました。 

 

その頃、ツイッターへの注目を高める出来事が二つありました。

一つは2008年11月のアメリカ大統領選でオバマ元大統領が活用したこと。

もう一つは2009年1月にアメリカ・ニューヨーク市の川に旅客機が不時着した際、その様子がテレビ局などより早くツイッターで報告されたことです。

ツイッターで寄せられ、背後の画面に映し出された質問に答えるオバマ米大統領=2011年、朝日新聞社

まもなく日本でも企業、行政、政治家による発信が始まります。

日本での存在感を一層高めたのが、2011年の東日本大震災でした。

電話がつながらない中、現地の情報をいち早く伝えられる貴重な手段の一つになりました。

 

一方、匿名で気軽に発信できることから、差別的なツイートや「炎上」も後を絶ちません。

2017年9月には、ツイッター社が差別的な投稿を放置しているとして、同社日本法人の入る東京都内のビルの前で抗議活動がありました。 

路上にヘイトスピーチが書かれたツイートを敷き詰めて踏みつける参加者。歩行者にもツイートを踏んで通るよう呼びかけた=2017年、朝日新聞社

同社日本法人の公式アカウントによると、日本での月間利用者数は2017年に4500万人に到達。

その後の利用者数は公表されていません。

 

日本人のツイッターの使い方は独特だと、日本法人の広報担当者が2019年のAERA記事で解説しています。

それによると、海外では著名人の動向を追いかけるツールとして使う人が多い一方、日本では電車の運行状況を検索したり、「○○好きな人とつながりたい」といったハッシュタグが人気だったりと、世界的に見て珍しい使い方をする人が多いそうです。

 

(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年4月23日に公開した記事を転載しました)