【9月22日は何の日】6年前、男子バスケットボール「Bリーグ」が開幕
「10年前にこんなことが…」「あのサービスは20年前から?」。ビジネスシーンの会話の“タネ”になるような、過去に社会を賑わせた話題を不定期で紹介します。
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6年前の2016年9月22日、プロバスケットボール男子の「Bリーグ」が東京・国立代々木競技場で開幕しました。
Bリーグという名称は、「バスケットボールのBや無限の可能性を表し、シンプルで覚えやすさを重視して決まった」と、名称が発表された2015年9月15日の翌日の朝日新聞が報じています。
Bリーグ発足以前の男子バスケットボールは、ナショナル・バスケットボール・リーグ NBL(旧JBL)とbjリーグの2つのリーグに分かれていました。
分裂していた理由は「プロ化に対する考え方の違い」とされています。
2016年10月14日付の朝日新聞によると、
「不況で廃部になる企業が相次ぎ、1990年代からプロ化への模索が始まった。ただ一部のチームが踏み切れず、すでにプロ化していた新潟と埼玉がしびれを切らして2004年に日本リーグ機構を脱退。翌年bjリーグが始まった。それ以降、11季にわたって分裂状態が続いていた」
朝日新聞東京本社発行の2016年10月14日付朝刊
としています。
その後、両者の対立を問題視した国際連盟が日本協会に「無期限の資格停止処分」という制裁を加えたことで、改革が始まりました。
Bリーグ発足が決まり、男子バスケットボールが2リーグに分裂して戦う最後のシーズンが終わった後の2016年6月11日付の朝日新聞では、「bjリーグが残した『非日常空間』」というタイトルの記事が掲載されています。
記事内では、2005年に発足したbjリーグの軌跡を振り返り、「bjはプロスポーツのない地方を中心に所属チームが24にまで拡大し、最終シーズンは年間観客数100万人を達成。今季のプレーオフ決勝には約1万1000人が客席を埋めた」と紹介。
そして「バスケットを観る喜びを全国に広めたbj。その挑戦の『証し』は、新リーグの中に生き続けるだろう」と伝えています。
満を持して発足したBリーグ。開幕を間近に控えた2016年9月18日付の朝日新聞には、Bリーグの大河正明チェアマン(当時58)に、Bリーグの魅力と新たな挑戦で何を目指すのかを聞いたインタビューが掲載されています。
「Bリーグの前身、NBLとbjリーグの成果や限界をどう見ますか」という質問に対して、大河チェアマンは
「bjリーグは地域に根ざしたチームがたくさん誕生し、24チームにまで増えた。町おこしやにぎわいの創出の意義は大きかった。ただ、サラリーキャップ制度があって『縮小均衡』に陥っていたのは残念でした。大企業などのチームが多く比較的処遇がいいNBLには日本代表選手が集まりましたが、バスケットに興味のない人でも楽しめるようなエンターテイメント性を高める工夫には欠けていたように思います」
と総括しています。
2016年9月22日のBリーグ開幕戦は、これまで分裂していた2つのリーグを代表するチーム同士の対戦でした。
NBLで勝率1位だったアルバルク東京(旧トヨタ自動車東京)と、bjリーグを4度制覇した琉球ゴールデンキングス。
開幕戦のチケットは、最も安い5500円の2階席から、7万円のベンチ横席までの約1万席が、発売から20分で完売したそうです。
ゴールデンキングスの本拠地沖縄からは約3000人の琉球ファンが詰めかけました。
試合の結果は80―75でアルバルク東京の勝利。開幕戦翌日の2016年9月23日付の朝日新聞には、アルバルク東京・伊藤拓摩ヘッドコーチ(当時)の「両チームとも今からどんどん強くなって質の高いバスケットを見せられる。ぜひ生のバスケットを見に来てください」という言葉を紹介しています。
Bリーグ開幕から5年。
現在のチーム数は、Bリーグ1部の「B1」が3地区各8チームの24チーム、Bリーグ2部「B2」が2地区各7チームの14チームです。
2019年~2020年シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年3月にリーグ戦の中止が決定。
プレーオフも中止となり、中断時点での勝率で最終順位が決まる形に。
B1、B2の入場料収入は前年比で約20%減少し、中止による損失は計28億円相当と試算されました。
その後のシーズンも新型コロナの影響で、試合中止や延期が相次ぎました。
2022~23年シーズンのB1開幕戦は2022年9月29日。
名古屋・ドルフィンズアリーナで、名古屋ダイヤモンドドルフィンズとシーホース三河が対戦予定です。
(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年9月22日に公開した記事を一部修正して転載しました)
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