目次

  1. FIELDSTYLEとは
  2. FIELDSTYLEの来場者の特徴
  3. 来場者にアプローチできたのか
  4. FIELDSTYLEで得た経験

 FIELDSTYLEとは、「日本最大の遊びの祭典」をうたい、日常の変化に合わせた、家族との過ごし方、働き方、遊び方など、新しい生活様式を取り入れたライフスタイルをイベントやプロジェクトを通して提案しているといいます。

 リングスターは、自社のアウトドアブランド「Starke-R」で出展しました。Starke-Rは自動車のバンパー素材を使用しており、椅子や踏み台としても使える、両開きタイプのボックスです。

 このStarke-Rをより多くの人に知ってもらうため、「リングスター」マーケティング室の篠田玲羅さんが来場者への接客で心がけたことやPOPの活用方法について聞きました。

FIELDSTYLE SEASIDE MARKET 2022の会場で積み上げられたリングスターの「Starke-R」

-どんな人が来場していましたか?

 展示会全体としては、ペット連れのファミリー層が非常に多かったです。ただ便利なものというよりは「良いものとの出会い」を求めていたように思います。

 出展社数がかなり多かったため事前情報を見てある程度の目星はつけながらも、他のブースでも良いものとの巡り合いがないか、宝探しをしているような雰囲気でした。

-来場者にはアプローチできましたか?

 ブースに来た方には、一方的に営業をするのではなく、アンケートをとるような気持ちで接客するように心掛けていました。

「今日は何を目当てで来られたんですか?」
「もう何かお買い物されましたか?」
「どういうキャンプされるんですか?」
「どういうものを入れたいとか、決まってますか?」
「キャンプのボックスとかバスケット、他にどんなもの使ってますか?」
「ご家族で行かれるんですか?それともソロですか?」

 展示会は来場者と1対1で話す状況が多いので、どういうことに困っているのか、という点を詳しくひも解くにはうってつけです。

 特に収納ボックスは、「困っていることを解決する」に直結することが多い製品です。丁寧に話していくうちに、その反応から無意識にデータが集まっていき、何に困っているのか・何が嬉しいと思うのかを調査することができました。

 とくに反応が良かった質問が「ちなみに持つならどの色が良いですか?」。この質問をすると、これまで話半分だった方も「うーんそうやなぁ…この色、いやこれかなぁ…」と真剣に考えてくれるようになったのです。

 展示会のように来場者と直接お話しする場所を使って、こういう風に市場の知識を蓄積していくのか、と学びました。

 展示会で学んだ市場の情報は流動的なので、その上に胡座をかくことなく、今後は自分で意識的に更新していこうと思います。

-展示会で得た経験とは。

 私は今回、ブースの空間デザインやPOP作成を担当したのですが、客層の把握不足で、ファミリー層(特にペットのいるご家庭)へのアピールが足りませんでした。

 収納ボックスは汎用性が高い分、買う時に「あれはぴったり入るかな?」というようなイメージがとても大切になってきます。

 ぴったり入れば最高に気持ちが良いし、もしも入らなかった時はとてもがっかりしてしまうからです。製品に対して使用イメージを強く持っていただけた感触があれば、購入の即決につながることが多かったように感じます。

リングスターが作成したStarke-RのPOP。様々な使い方がイメージできて汎用性が高い一方でFIELDSTYLEの客層に合わせた訴求ができていなかったという

 しかし、こちらがイメージを提示しすぎると想像の余白がなくなってしまい、興味を持ってもらえなくなります。

 ですので、POPをうまく使うことがカギになってくるのだと思います。展示会の準備は慌ただしくなるかもしれませんが、イメージを過不足なく伝えられるようにするために、今後のPOPの作成は精査しようと思います。

 篠田さんは、今回の出展経験から得た学びをnoteにもまとめています。